目の前に何となく壁があるんじゃないかと感じている人に向けた記事

特別記事です。今回は樋口さんについてのみの要望コメントだったので、必然的に樋口さんについて語ることになりました。
ただ、結果的に樋口さんについて語る=DDTが抱える問題に行きつくと私は感じておる次第です。
これはつまり、DDTが抱えている問題と、私が樋口さんについて感じるところが似ているから。
ただ、いつも言うんだけど、私の思うことが正解かどうかはわかりません。そう思ってるってだけ。
なので、今回はいつもより読んで気に食わなく感じる人も多いかと思われます。そういう方は返金してください。24時間以内だったらいけるみたい。
あと、今回は樋口さんについてやDDTについて知らない人にも読んでもらいたいので、説明過多になります。ご了承ください。

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仕事に就いた最初のころは必死にやるだけだった。
ついていくこと、食らいつくことを考えて一生懸命だった。
続けるうちに、いつしか余裕が生まれてくる。
やがて、停滞期を迎える。多くの人が居続ける場所。
同じような日々の繰り返し。
ミスすらも、毎日のルーチンに加わっている。
なんだろう。
やるべきことはやっている。
適度に働き、適度に息を抜く。
自分はこんなとこだろうなぁって。
自分の位置をなんとなくイメージの範囲内に置いて。
自分のやるべきことはすべてこなしている。
だが、なんだろう。
この、目の前にある見えない何かは。
これでいいはずなのに。
これでいいんだろうか。

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DDTというプロレス団体がある。
プロレス界の団体は大別してメジャーとインディで分けられる。
少し前までは規模で分けられていた感があるが、いまやその明確な線というか、違いはわからない。
親会社が大企業のサイバーエージェントであるが、それでもDDTはインディだと私は思う。

DDTは方法にとらわれずに大きくなっていった団体だ。
昔ながらのプロレスにこだわる人にとっては、DDTのやり方を受け入れられないかもしれない。
そうやって積み重ねてきて、小さいところから業界の上位に入るところまでは来た。
だが、そこからは伸び悩んでいるのが現状だ。

ここまで来るのに、色々あった。
大きくなるまでの間、大きくなるのに尽力した色んな人が抜けていった。
今伸び悩んでいるのは、特定の誰かが居なくなったからじゃない。
DDTが自らを見失っていたからだ。

上を見ながら大きくなった。
大きくなった後、どうすればいいかわからない。
それが今。
選手の質は決して悪くはない。
誰も彼も、やるべきことはやっている。
だが、これ以上どうすればいいかわかっていない。
何をすればいいか、見えない。
なんだ、この壁。目の前に確実にあるのに、見えない壁は。

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樋口和貞という男がいる。
大相撲を経て、DDTに入団した男。
wikiによると、185㎝ 105㎏。
大相撲を経ているならば、ほかの選択肢もあったはずだ。
でも、彼はDDTを選んで入団した。
他のどこでもない、DDTを。
彼の価値観は最初からDDTと共にあったのだ。

樋口さんは、強い。
国内の、どのプロレス団体でも通用するだろう。
だが、彼はDDTにい続けている。
樋口さんは強い。だが、馬鹿になりたい男でもある。
バカバカしいことがしたい。
おそらくだけど、だからDDTにいる。
でも、なかなかその機会が訪れない。
みんなが強い樋口さんを求めているからだ。
樋口さんは、みんなが求める樋口和貞で居ようとしている。
自分がどうしたいかを二の次において。

かつて、私は「DDTは樋口待ちだ」と言ったことがある。
これは、樋口さんがDDTのトップになった時、景色が大きく変わっている事を見越して言った言葉だ。
あれから時が経ち、樋口さんはDDTを救った。
2年近く前、DDTという団体に「強さ」が突きつけられてしまった瞬間があった。
なぜ突きつけられなければならなかったのかわからないまま。
DDTに強さはあったはずなのに。弱いことにされた。

樋口さんはそんな時期にDDTのトップに立った。
強さを押し出さなければならない時期に、樋口さんが前面に出た。
みんなが求める樋口和貞でい続けた結果、そうなった。
樋口さんが強いから、強さを欲している時期のDDTでもDDTで居続けられた。

でも。
それでも。

私はまだ「DDTは樋口待ち」の状態であると思っている。

もし2年前、DDTが強さが突きつけられなかったとしたら。
それでも樋口さんはベルトを獲れただろうか?
「強さ」に振り回されたから、強い樋口さんは躍動した。
本当は、それでいい。
そして、歴史にIFはない。
樋口さんは強さでDDTを救い、チャンピオンとして君臨した。

でも。
私は樋口さんにはまだもっと上があると思っている。
わざわざDDTを志した樋口さんはまだこんなもんじゃないと思っている。

私が勝手に思う、樋口さんにとって足りないもの。
DDTにとって足りないもの。
ひいては。人生に閉塞感を感じている人にとって足りないもの。

それは

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