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交差する人生

11月4日ひがしんアリーナ大会についての有料版です。
要は、青木真也とクリス・ブルックスの人生が見えた試合だったなあって話です。

とはいえ、私はこの2人の人生についてそこまで詳しいわけじゃありません。
昨日の試合で私の目から見えたことだけ語っていきます。
特にクリスの話は、憶測でしかありません。
でも、想像するだけで私としては泣いちゃいます。
ので、無料部分では青木さんについてだけ。

まずは、青木さん。
はじめはただ総合でのイメージで「ヤベー奴」だとしか思ってませんでした。
ですが、この人本当にプロなんですよ。
見ている人が面白いと思える為だったらいくらでもヤベー奴にもなる。
それだけの思想。

青木さんが王者の期間見ている人だったら気づいていると思うけど、この人、全然プロレスのこと舐めてません。
そしてDDTのことを舐めてません。
必要だったから、中嶋勝彦の名前を出しただけ。
必要だったから、遠藤さんに突きつけただけ。
必要だったから、強い弱いを口にするだけなんです。

これは、天才の所業なんですよ。
無駄をどれだけ省くかという。

もちろん、総合格闘技はいかに無駄をなくすか、その最短距離を作る競技です。
一方でプロレスは不条理な無駄をどれだけ作り、相手の無駄を受け止められるか、その応酬をぶつけ合う競技です。
無駄、と表現すると誤解を生みそうなので解説しますね。

相手に勝つことそれだけを目指す競技であれば、力と目と瞬発力が必要とされます。
ですがプロレスは、相手の技を受ける前提の競技です。
なので、耐久力が最も重視されます。
基本的に身体がデカい方が強いとされているのはそういった理由です。
ここでいう無駄とは、プロレスとして必要な無駄の事なんです。
なんで相手の技を受けるんだ?なぜロープに振られたら返ってくるんだ?
実は細かく理由はあるんですがそれは置いといて。
一番ダイナミックに答えるとすれば、
相手の技を受けるのはその方が強さを伝えることができるから。
ロープに振られて返ってくるのは、その方が迫力が増すからです。

ですが、青木真也は総合格闘技での身体のサイズでプロレスに臨みました。
そして、DDTの最高峰のベルトを獲りました。
そこが天才なんです。

なぜか。

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