ヒット作がなくてもアプリ開発を続けていたら、100万ダウンロードされた話
9年前から個人でスマホアプリを公開していて、先日アプリの合計ダウンロード数が100万ダウンロードを突破しました。
ちょうど振り返りシーズンな年末に100万の大台に乗ったということで、これまでのアプリ開発を振り返ってみたいと思います。
リリースしたアプリの概要
これまでに52本の iOS アプリ、26本の Android アプリ(それぞれ25本は Unity)をリリースしました。
一番ダウンロードされているアプリでも14万ダウンロードで、ヒット作と呼べるものはないのですが、チリツモで100万ダウンロードされました。
OS 別で言うと、だいたい iOS が80万、Android が20万です。
ジャンルは、ゲームが24、写真/動画が12、それ以外が16です。
つくったアプリは以下のリンクから見ることができます。
iOS: https://itunes.apple.com/jp/developer/shunsuke-osawa/id477431394
Android: https://play.google.com/store/apps/dev?id=7485607439357104608
リリースしたアプリ数とダウンロード数の推移
リリースしたアプリ数とiOSアプリのダウンロード数は以下です。
(Androidはアプリの統計情報を見るのがめちゃくちゃ大変なので省略)
こうして見ると、だいたいリリース数とダウンロード数は同じような動きをしていることがわかります。
今年はコロナで海外旅行ができず、オランダには色々なものが何もなくてアプリ開発しかすることがなかったため、断トツでリリース数が多く、ダウンロード数も過去最高でした。
また、自分としては意外ですが、今年を除くとキヤノンで働いていたときが一番ハイペースでアプリをリリースしています。
2017年にダウンロード数が多いのは、カヤックの卒業制作の「大都会ボウリング」が謎にたくさんダウンロードされたからです。
アプリ開発の経緯
アプリ開発のきっかけ
まずはじめに、個人アプリ開発を始めたきっかけは、キヤノンの仕事だけだと技術力が身につかず、ただのおっさんになってしまうという危機感が半分と、単純にプログラミングが好きで何か作りたかったからが半分です。
最初は Web 系も考えていましたが、勉強し始めた Google App Engine が有償化し、Google にハシゴを外されてしまったため、アプリの道に進みました。
iOSネイティブアプリ開発をはじめる
ちょうどその頃 iPhone を使っていたので、iOS アプリの開発をはじめました。
大学時代に画像処理の研究をしていたこともあり、OpenCV を使った画像処理を応用した写真加工アプリやエンタメアプリを中心にリリースしました。
この頃はアプリ開発は技術の勉強や趣味の側面が強く、マネタイズもあまりしていませんでした。
Unity との出会い
アプリのダウンロード数はゲームが一番多いという情報を聞き、ゲームも作りたいなと考えていたところ、Unity と出会いました。
1作目は全然ダウンロードされませんでしたが、2,3作目がそこそこダウンロードされ、収入もお小遣い稼ぎぐらいになったので、Unity ゲームの開発が増えてきました。
カヤックに転職
なんやかんやで、キヤノンからカヤックに転職しました。
カヤックではスマホゲーム用の SDK である Lobi SDK の開発を担当したこともあり、個人アプリもゲームが中心になります。
また、カヤックではアプリで一発当てて独立した人もちらほらいたりして、この頃からマネタイズも少しずつ意識するようになりました。
しかし、そんななか、なんやかんやで、Lobi SDK のサービスが終了することになりました。
その頃リリースしていた個人アプリは Lobi SDK を前提とした難易度設定にしていたこともあり、継続率は下がり、収益も下がりました。
そんなわけで、ゲーム開発熱も少しずつ治まり、非ゲームアプリもときどき開発するようになりました。
オランダに移住
なんやかんやで、オランダに移住しました。
1年目の終わり頃から在宅勤務になって通勤時間がなくなり、残業時間は完全に存在しないため、さぞかしアプリ開発が進むだろうと思いきや、全然そんなことはありませんでした。
コロナ前は、ほぼ1年中海外旅行へ行っていて(2017年は4ヶ月で4カ国、2018年は13カ国、2019年は8カ国+1ヶ月弱の海外ワーケーションを2回)、アプリ開発は全然できませんでした。
2019年には、将来のことを考えてマネタイズを強化する方針を立てましたが、アプリ開発より旅行やワーケーションを優先してしまい、全然結果が出せませんでした。
コロナ
そんな中、コロナがやってきました。
2020年は、年末年始のバルセロナでのワーケーションから帰ってきてからは、一度も海外に行きませんでした。
オランダでは特にすることもないため、アプリ開発する時間が増えました。
2020年上期もゲームを多めにリリースしましたが、以前ほどはダウンロードされなくなりました。
そこで、ちょっとアプリ開発の方針を見直すことにしました。
2019年頃から薄々気づいていたのですが、ダウンロード数は、ゲームより(あまりリリースしていない)非ゲームアプリの方が断然多いという状況でした。
単価(1インストールあたりの収益)はゲームのほうが高いけど、そもそもダウンロードされなくなってきている。それならダウンロードされてる非ゲームアプリの単価を上げるようにすれば全体の収益は上がるのでは?
と仮説を立て、下期はゲーム開発を封印し、非ゲームアプリだけを開発する方針にしました。
今のところ、この方針はうまくいっていて、ダウンロード数も単価もいい感じに推移しています。
(開発コストも Unity の半分以下です)
今後の方針
いい感じに推移しているとは言いましたが、非ゲームアプリで全然ダウンロードされなかったアプリもたくさんあります。
今年リリースした非ゲームアプリは全部で12本で、そのうち1万ダウンロード超え(or ペース的に超えそう)は3本です。
一方で、事前にマーケット調査したものは5本で、そのうち3本が1万ダウンロード超えで、調査しなかった7本はどれも1万ダウンロードされませんでした。
つまり、ちゃんとマーケット調査してから開発するとダウンロードされる可能性は圧倒的に高くなるのです。
ちなみに、マーケット調査といっても、やることはストアで関連キーワード検索して、
・評価数から競合アプリのダウンロード数がどれぐらいか確認(市場規模のチェック)
・競合アプリを使ってみて、勝てそうなポイントを見つける
・レビューでユーザーから強く要望されている機能を調べる
をする程度です。
これだけでもダウンロードされる可能性が全然変わってくるのです。
というわけで、今後しばらくは
・非ゲームアプリ
・事前にマーケット調査をする
という方針でアプリ開発を進めます。
なんというか、すごく当たり前な方針を決めるためにすごく寄り道してしまった感があります。。
最後に
そういえば、どんなアプリを作ったか紹介していませんでした。
見出し画像に、これまでリリースしたアプリの一部を、今月ダウンロードされた順に左上から並べました。
ちょっとわかりづらいですが、
「動画圧縮」…「密」…「🎳パズル」…「動画速度変更」…「スマホチェック」…
という順番です(ただし、右下半分は適当です)。
というわけで、特に才能がなくても努力を続けていれば、多少なりとも結果はついてくる、というお話でした。
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