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2024.12.15 あしあと

今朝は朝一番に七曲を登って吉野山へ来てくださったお客さまが、通りがけに寒さの避難場所として峙(sowa)へ来てくださいました。
しばし読書を楽しまれ、このあと食事をして吉野の湯へ行かれるのだとか。この辺で開いてるお店を尋ねられたので、豆腐茶屋 林さんをご紹介しました。お答えいただいたアンケートに、「トイレもきれいで満足しています」とご記入いただき、お掃除がんばってよかったな、と嬉しく思います。
そのお客さまは、実はもうひとりのお客さまを連れてきてくださいました。それは木からはなれたもみじの紅い葉っぱ。床の至るところにあしあとのように落ちて、紅く彩ってくれていたので、しばらくそのままにしていました。
本日金峯山寺では、仏名会三千仏礼拝※が行われていたようで、お昼ごはんを食べ終わって帰ってきたら、そのお帰りのお客さまがいらして、少しお話ができました。
近ごろ、ひとりでよく「正しさとは」などと考えます。ひとりひとりの正しさを突き合わせると、衝突してしまいます。正しさを持ち合わせていると、それに沿わない結果になった時、身体(心である身体)が苦しくなります。そんな時は、すべて手放して、相手と話せること、関われること、その根源的な喜びを味わうことだと、近ごろ思うんです。あなたとお会いできて嬉しいです、ということを、伝えられる人でありたいと思います。
また、昨日の夜は、「今」はすべてのつづきであり、現在のすべてのものごとにはつづきがある、と気づいて勇気が湧きました。おわりはおわりではない。おわりのあとにつづいていく。長い長い悠久の歴史の中で、わたしの小さなあしあとも、紅く染まっていたらいいなと思いました。

※仏名会とは悔過(けか)の法会のひとつで、過去千仏・現在千仏・未来千仏のそれぞれの仏様の御名を一仏一仏お称えして、その年の懺悔をし、すべての仏様に感謝の念を捧げる仏事。

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