[古団地リノベ#22] 建具にトラブル発生!何が問題か分かる?
このリフォーム最大の危機的なトラブルが発生しました。
この部屋、室内窓が一箇所ありまして、建具屋さんに作ってもらうのですが、作業工程上、窓枠だけ先に納品してもらっています。
窓枠は壁に組み込みますから、壁を作る前に納品されていれば作業も楽になります。この窓、キッチンシンクの背面付く予定でして、窓脇に小さなカウンターを付けてもらいました。
窓はいわゆる『電車窓』と呼ばれるもので、上げ下げするタイプの窓ですので、溝は垂直に入っています。
今回のリフォームは設計DIYですから建具の設計図も自分で描いています。
さて、この設計図と、写真で、重大な製作ミスがありますが、どこか分かりますか?
この窓、玄関入ってすぐのところに付きます。上記の写真は室内側から撮影していますが、この場所はちょっとしたシンクになる予定でして、玄関入ってすぐにキッチンでは、ちょっとおかしいので、室内壁を作ることにして、でも、ただの壁だとつまらないので窓を作る事にしました。
さて、どこが問題か分かりましたか?
正解は電車窓の溝の位置です。
電車窓は窓枠の中を上下に2枚の窓が入り、下の窓が上がる仕組みです。設計図ではこの下の窓がカウンターとは反対側についているにも関わらず、納品されたものはカウンター側に溝が付いていました。
つまり玄関側から窓を上げ下げする構造になってしまっています。
原因は「カウンターはキッチン側で使うと思っていて、まさか玄関側にせり出していると思わなかった」という建具屋さんの思い込みでした。つまり、取り付けが逆だと思い込んでいたのでした。
納品受けた私も、ノートに写真まで載せているのに、溝が逆ついていることに全く気づかなかった。
まぁ、確かに、普通なら、キッチン側にものをちょっと置ける棚があれば便利ですし、玄関に面した室内窓にカウンターがあるはずがないと思い込んでもしゃーない気がします。
ただ、このデザイン、すなわち電車窓と外側カウンターにしたのには理由と元ネタがあります。
この元ネタになった窓はアメリカのシアトルにあります。
スタバやタリーズの創業の地シアトルは、イタリアとは異なるエスプレッソ文化が根付いていて、大手だけでなく独立系のエスプレッソ屋が沢山あります。その中でもシアトルのコーヒー界の初期から牽引しているお店が、この『モノレールエスプレッソ』というお店です。
このお店、カフェというか、エスプレッソスタンドという感じの作りで、朝、ラテをさっと買って、紙コップ片手に通勤するというToGoスタイルで有名です。エスプレッソの話をするときりがなく、リノベ日記のノートではなくなってしまいますので、やめておきますが、我が家の室内窓は、このお店の意匠を拝借しました。もちろん木製だし、建具は他の建具に合わせて緑に塗ってしまいますので、厳密な真似ではないのですが、気分はエスプレッソスタンドです。😁
そうなんです。いくつかノートを読んでいただいている方は、すでにお気づきと思いますが、完全なる自己満足で突き進んでいるリノベです。
さてさて、逆に溝を掘ってしまった建具の話に戻ります。
工務店とかハウスメーカーなら、こんな事案、壁ぶっ壊して枠を外して作り直しかもしれませんが、建具屋さんが「現場で直せるよ〜」というので、お願いしました。なにせ左官の壁を壊すと高くつきますしね。
建具は1mm未満の精度が重要ですので、少し苦労をしていましたが、無事、新しい溝ができました。ついでにFIXの方の窓は固定してもらいました。
まぁ、これ、建具屋さんが間違えたという話ではありますが、設計図を描く以上は、納品時に私もそれをきちんとチェックするという責任があります。前ノートで『神は細部に宿る』なんてエラソーな事を書いてしまった訳ですが、細部までチェックしなくちゃいけませんね。
いや~でも、建具屋さんの作る建具はバランスが素晴らしい。