神ひろしの「0からの出発」・第十五話 『王女メディア』でギリシャ男に求婚された神ひろしの創作の秘密
『王女メディア』で世界でブレイク・成功した僕の創作の秘密をお話しよう。
・・・それは「目標と見本」の設定だ。
◆神ひろしの『王女メディア』◆
1996年夏、初の海外は本場ギリシャでのギリシャ悲劇公演『王女メディア』を敢行!
まさかのオールスタンディング!!
◆神ひろしの『王女メディア』ギリシャ公演休日・右前赤Tシャツが神ひろし〜パルテノン神殿〜◆
即、翌年の97年の世界文化遺産キプロスの『クリオン遺跡円形劇場』での東洋人初の登板と言う驚きのオファーを頂いた。
○かわらさきけんじ・カンパニーEAST http://j28studio.wix.com/east
が、実は僕は「女形」をやった事がない。
日本舞踊の素養も学生時代にレビューダンサーでデビューする時に習った、
たった一年間の経験しかない。
◆学生タレントの走りで大学中にレビューデビューした神ひろし・19才◆
・・・普通なら海外は本番ギリシャでギリシャ悲劇『王女メディア』の女形主演は成功するはずがないと考える。
かつ、そう言う僕自身もそう思ってた。
ところが、EASTの芸術監督のかわらさきけんじは・・・
はじめて、本場ギリシャでギリシャ悲劇『王女メディア』をやる事が決まった時・・・
「ヒロシがこの人が王女メディアをやったら面白いと思う人は誰?」
・・・とかわらさきに聞かれた。
「山田五十鈴かな・・・」
と僕は答えた。
「じゃあ、それでやって見たら!」
・ ・・メチャ簡単な言い方だった。
実は成功する為には、これは理にかなってる!!
〜と気づいたのは随分後の事だった。
『蜘蛛巣城』は黒澤明監督で、主演は三船敏郎。
シェイクスピアの戯曲『マクベス』を日本の戦国時代に置き換えた作品だ。
で、山田五十鈴のマクベス夫人が下敷きになっている「雲の素城」の演技を目標にして、模倣からはじまった。
◆山田五十鈴の蜘蛛の巣城のマクベス夫人◆
けれども、そのうち、まだ、僕の中にしっくりしないものが有ったので、
どうしたものかと考えていると・・・
「ヒロシは京 マチ子に近いかもしれない。」
と、かわらさきは再び・・・・
「誰、それ?」て感じだった。
京マチ子は、大阪松竹歌劇団(OSK)の娘役スターを経て、1949年(昭和24年)に大映に入社、女優デビュー!!
つまり、ダンサー出身の女優だった!!
京マチ子さんは、溝口健二監督作品『雨月物語』、 黒澤明監督作品『羅生門』で活躍、海外の映画祭で主演作が次々と受賞し「グランプリ女優」と呼ばれたらしい。
◆京マチ子の『雨月物語』◆
で、京マチ子さんの『雨月物語』の美しい立ち居振る舞いを見て・・・
これだ!!
・・・・と直感した。
つまり・・・僕の『王女メディア』は、
山田五十鈴のすごみと、京マチ子の美意識をミックスして、それを目標に、
新たな女形を創造した作品だ。
更にまた、山田五十鈴も、京マチ子も
・・・僕には「女」を感じさせない強さがあった。
で、僕自身はどちらかと言うと華奢で、身体も大きいわけではなく・・・
男男していないし・・・
かと言って女っぽいわけでもない。
だったら、女のイミテーション仕様の女形ではなく・・・
男のまんまで女をやれば良いと思った!!
見本は山田五十鈴と京マチ子!!
目標は華奢で小さい身体の神ひろしの男のまんまの女形『王女メディア』!!
そして・・・この発想はラッキーな事にかわらさきの演出と同時にある意味、
全てうまくいったのだ!!
・・・僕は、ギリシャでは・・・ボーイッシュな女性ととらえられ、
驚いた事に、楽屋に乱入して来た現地ギリシア人に求婚されたのだ!!
・・・チ○コ見せるまで、僕が男だとは信じてもらえず、
そのギリシャ人の落胆ぶりは今も忘れられない。
◆著作『神ひろしのスピリチュルダンス』より◆
○製本版 https://www.amazon.co.jp/dp/4884817052
○ Kindle版 https://www.amazon.co.jp/dp/B00FF1JMIA
見本をみつけ、仕上がり地点の目標を定めれば・・・
99%の確率でうまく行く!!
・・「目標と見本」の設定!!
それが、僕の成功する創作の秘密だ!!
●神ひろしプロフィール http://j28studio.wix.com/hiro
★神ひろしAmazon著者セントラル
https://www.amazon.co.jp/-/e/B0041NJT0Y
◎神ひろしへの直メール dancerhiro@gmail.com
◆神ひろしの「ダンス&アクト」トータルレッスン(東京・新宿)
http://j28studio.com/instructor/hiroshi