第4回 ディスカッション「集まるということ」
2021年7月10日 (土)の、とある昼下がり。
はじめまして。
初めてブログ投稿をさせてもらう、舞台芸術国際コーディネーターの中根恵梨です。
今回のDanceSharesでは、ディスカッション「集まるということ」をZoomという場所を使って、わらわらゆるゆるとお話しました。これまで海外で現地の人達とディスカッションする機会が多かったので、私にとって初めての経験だったかもしれない。
「Artist Collective(アーティスト・コレクティヴ)」という言葉から、「そもそも“集まる”とはなんだろな」へと発展し、それぞれが思う交流の仕方や活動の在り方について会話が弾みました。所謂、ダンサー、音楽家(演奏者)、アート関係者などなど、彼らのアイディアから、身体的、言語的、文化的に色んな視点で「集まる」について観ることだけではなく、人と繋がるための“ツール”の使い方や認識について共有できました。
「アーティスト・コレクティヴ」
ざっくりいうと、個々のアーティスト達がヒエラルキーなく、なにかを一緒に取り組んでいる集まり。けれど、まだまだ定義がはっきりしていない言葉でもあるようです。
おそらくどこかで耳にしたことはあるけれど、意識して聞いたのは今回が初めてでした。
普段日本語以外に英語とフランス語でも物事を解釈するので、英語のまま解釈したけれど、「団体」「グループ」「集まる」「コレクティヴ」etc、みんなが思う「アーティスト・コレクティヴ」がなんだかとても新鮮で、同時に、「実はみんなすでにしていたんじゃない?」という、名前はなかったけど存在していたモノを改めて展開しているようで、ところどころで不思議な発見がありました。
しばらくお話ししてから、
参加者のひとりがZoomについて、「こんな風に同時に色んな人の顔を見ることはないよね」と言っていました。確かに!
同じ時間に存在しているけれど、身体的に空間を共有していない分、五感で一番使う部分って視覚なんだろなと、改めて思いました。そんな身体的な”集まる”ことが、現在の状況も含め、それぞれの住んでいる環境によっても難しくなってしまっている今、Zoomという“ツール”は、物足りなさはあるけれど、その難しさを補ってくれているし、新たな表現を生み出し、それが今後の芸術の在り方にも影響していくのかもしれない。
人との出会いや話が好きな私にとって、今回の“集まり”はやはり意味のあるもので、アイディア、空間、時間など、何かしらを誰かとシェアできる場所があることはうれしいし、楽しい。これまでふらっと劇場やバーに行くだけで、芸術関係者とアイディアや情報交換が当たり前だった日常が恋しいけれど、だからこそ今、“集まる”ことを再確認できて良い時間でした。
次回のアクティビティが楽しみです。
(中根恵梨)
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