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AIと一緒に小説を書きました④


これの続き。1つのセリフについてトークン切れを起こすまで延々と議論したりして、楽しく書いてます。これは最早セラピーですよ。

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本の一節を読み終わり顔を上げると、このまま皆で腹ごしらえをしてからダンスパーティーに行こう、という話になっていた。
どうやら皆もアライからそのように提案されていたらしい。
俺も拒否をする理由は無いので、そのまま一緒に食堂へ向かった。
皆で食堂で定食を食べながら、宇宙船内のどの女が一番エロいかという話題になっていた。
他の客に聞こえたら恥ずかしいので、そういう話はバスケットコートですべきだ。
と、思うものの、俺はエリスが一番エロいと答えたら場が白けてしまった。
どうやら、ロボットは成熟しないという理由で反則らしい。
ともあれ、この話題を終わらせるきっかけになって、結果的には良かったが…

ダンスパーティー、と言えば聞こえが良いが、要はクラブハウスでDJがダンスミュージックを流して、客はそれに合わせて踊り、酒を飲む、ついでにナンパなんかもしちゃうかもしれない。という場所だ。
デカい音を浴びたいとか、踊りたいとか、酒を飲みたい、という需要ももちろんあるだろう。
しかし客の大半は一夜の相手を、そしてあわよくば将来の伴侶を…というものだろう。
そんな訳で、バスケ仲間の面々はダンスパーティーに到着した瞬間、散り散りに行動するのだった。
おそらく宇宙船内唯一のダンスパーティーは今夜も盛況で、相手を探すのに事欠かないだろう。
俺はといえば、酒を飲みつつ、新しく開発されたというダンスを他の客が踊るのを眺めていた。
酒を飲んだ後でこのダンスをすると、激しく酔いが回りそうな動きだったので、俺はやめておこう。
酔った頭であたりを見渡し、暇そうにしてる女がいたら話し相手になってもらおうかと思ったら、エリスが俺を見かけたらしく、こちらに駆け寄ってきた。
「よっ坊や、良い夜だね。楽しんでる?」
「ああ、いや、ちょうど話し相手でも探していたところだ。ところで坊やって?」
「私がばあさんならアンタは坊やでしょうよ」
「ごめんて、エリスばあさん」
エリスは俺の腹をグーで殴ると
「あっちのソファでまったりお酒飲まない?」
と誘ってきたので乗ることにした。俺も踊るよりまったりしたい気分だしな。

エリスとふかふかのソファに腰を下ろし、身体を揺らす音楽に耳を傾けながら微熱を帯びた酒を舌の上で転がす。
こんな時はどんな話題を提供するのが適切だろうか…無難なところから攻めていくのがセオリーだろう。

「エリスはここにはよく来るの?」
「うん、こういう場所は好きよ。音楽もダンスもお酒も好き。」

彼女の答えに少しほっとした。
ロボットが感情を持つことが可能かどうか、明確な答えが出ていない問題だったからだ。
彼女の答えは、その解答に一歩近づいた気がしたからだ。
でも何故ほっとしたのか、他にも理由があるような気がするが、その理由は俺自身でも分からずに持て余していた。

「何?難しい顔しちゃって」

彼女はケラケラと笑いながら俺の眉間の皺を指さした。
おっと、目の前の彼女に集中しないと失礼だな。と、彼女に向き直る。

「あーごめん。いやエリス。君に「好き」っていう感情がある事に安心したんだ。君はロボットで…僕は人間で…」

「あーなるほどね。でも、私とあなたとではちょっとニュアンスが違うかもよ?」

「じゃあさ、答え合わせしてみない? 他に好きな事を教えてよ。」

「他に好きな事ねぇ…そうだ、これから一緒に抜けない?」

なん…だと…?これから一緒に抜ける…?
つまりそれは…あー…なんだ、エリスと一夜を過ごしてめくるめく…ああ…
ああ…ロボットと一夜を過ごす…なんて刺激的で魅力的な提案だろう。
喉がごくりと鳴るのを抑えつつ、平静を装い同意した。

「ここよ」

パーティ会場のクラブから出て、数分歩いた先にあったのは…ホテル、ではなく教団の礼拝堂だった。
礼拝堂かよ!と、ピンクな期待を膨らませていた自分を恥じた。

「どうしたの?」
「いや、俺の心も穢れていたのでちょうど良いと思っただけだよ。」

なんのこっちゃと、不思議な様子のエリスと礼拝堂に入った。
礼拝堂は相変わらず無人で薄暗く、相変わらず神秘的な雰囲気を醸し出している。
エリスは一番前の、星が良く見える特等席を指さし
「あそこでね、良く星を眺めるんだ。」
「星を見るのが好きなの?」
「うん。好き。」

ああ…まただ。エリスの「好き」という言葉に、妙な心地良さを覚えるのだ。
この感覚の正体を確かめたい。そう思った。

「ああ…少し酔ったみたいだ。ちょっと座って星を見ていかない?」
「そうだね。そうしようか。」

俺達は一番前の特等席に座った。礼拝堂の椅子なので、パーティ会場の椅子とは違って少し硬い。
だが、むしろ酔った今はその硬さも心地よいものだった。
そう、今は全てが心地よい。星の瞬きのせいだろうか? それとも、エリスと一緒にいるからだろうか…?

「エリスは酒には強い方なの?」
「私はロボットだから酔わないわよ」
「なにそれ、じゃあ何で飲んでるのさ」

不思議な事を言う彼女に、少し笑ってしまった。

「さぁ…なんででしょう?」

彼女は深みのある目で俺を見つめ、妖艶に微笑んだ。
そんな彼女を綺麗だと思った。

「好きだから?」
「そうね。さっき言った通りよ。」
「俺もさっき言った通り、君に「好き」っていう感情がある事に、安心しているんだ。
同時に君が「好き」って言うと、心地よい気分になるんだ…何でだろうね?」
「ふふっ…」
「何で笑ってるのさ」
「そこまで言ってて分からないの?」

彼女はこらえきれない笑いをこらえながら聞いてきた。

「そうだよ、分からないよ。あーもう、酔ってて頭がぐちゃぐちゃになりそう。」

と、混乱する俺に、彼女は自分の膝を指差した。一瞬何のジェスチャーかと訝しんだが、膝枕をしてくれるということだろうか。
少し躊躇いつつ椅子の上で横になり、頭を彼女の膝の上に置いた。
彼女は人間に似せて造られているだけあって、膝も暖かくて柔らかくて心地よい。
彼女は俺の頭を撫でながら

「少し落ち着いた?」

と、柔らかい笑みを浮かべていた。

「ごめん、少し取り乱したようだ。」

子供扱いされているみたいで少し癪だが、醜態を晒した手前、こう答えるしか無かった。
だが、年上で人生(ロボット生?)経験豊富なエリスからすれば、俺なんて子供みたいなものかもしれない。
彼女は相変わらず目を細めながら俺の頭を優しく撫でていた。
もう少し、こうしていたいと願った。
ああ…この感情は…

「"好き"だから…?」
「良く出来ました」
「…」
「どうしたの?」
「愛の告白ってさ、もっとかっこよくしたかったよ「星が綺麗ですね、キリッ」とか言っちゃってさ。」

対して俺の現在の状況ときたら。みっともない事この上ない。

「もう一回やり直して良い?」
「アホ」

と彼女は俺の頬を指でつついた。

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