見出し画像

8月号(№249)編集後記

つい先日のこと。編集部での作業をひと通り済ませ、気分転換に外出しようとしたその瞬間、目の前に全身灰色の生き物がうろちょろしているではありませんか。すぐさまスマホのレンズを向けつつ観察していると、何を思ったか猛ダッシュで裏山の方へ駆け上がっていきました。

すらっと伸びた美脚のことを「カモシカのような足」といいますが、実際のカモシカは意外と筋肉質のマッチョ系。初のご来店となった珍客に、気分転換どころかソワソワさせられた出来事でした。

全国でクマによる人身被害が多発していますが、計画的な捕獲で頭数を管理する「指定管理鳥獣」にクマが追加され、各都道府県が実施するクマの捕獲や調査に国の交付金を活用できるようになりました。

クマの頭数管理は人が暮らす生活圏への侵入を防ぎ、人的被害や農作物の食害を未然に防ぐねらいがある一方で、懸念材料も。

クマは森林生態系の維持に重要な役割を果たすとされ、今回の指定によって過剰捕獲が進めば、生態系のアンバランスにつながりかねないとの声も上がっています。実際、日本ではニホンオオカミの絶滅によってシカ、イノシシの個体数が増え、獣害が出ているとの指摘もあります。

太陽光発電や風力発電などの森林開発から奥山の劣化を守り、野生動物の生息域や餌場を回復していくことが重要とされています。捕獲や調査も重要ですが、生息地の維持と環境保全にも目を向けていきたいものです。(新)


いいなと思ったら応援しよう!

久慈エリアタウン誌 月刊DANASS(ダ・なす)
よろしければ応援お願いします! いただいたチップは活動費に使わせていただきます!