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うさぎちゃん -15-

こんなパターンは初めてだ。これでは流石にうさぎちゃんをガン見出来ない。しかし、ハプニングにより新しい組み手を発見したのだ。

雨が降っているため、喫煙所の半分は使う事が出来なかった。私は油断してうさぎちゃんの定位置にカバンを置き、立ちながらタバコを吸っていたところにうさぎちゃんが現れた。

ヤバい。スケバンのうさぎちゃんに怒られる。。

「センパイ、場所確保しておきました」
「テメェに頼んだ覚えなんかねえんだヨ、どけコラ」

なんて会話さえ嬉しいくらいだが、妄想に過ぎない。
私がうさぎちゃんに気づいていないフリをしていたところ、しおらしく私の左後方に座ったため、振り向きざまに彼女を見るしか方法が無くなってしまった。こんなにも近くにいるチャンスは滅多にないが、却って動きを縛られることに。。

そこに、うさぎちゃんの同僚が現れた。
「クソ!邪魔が入るとは」と、思ったのだがそうではない事に気がついた。彼がうさぎちゃんの間に居ることで、肩越しにうさぎちゃんがこちらに目線を堂々と送って来れるのだ。

合気道さながら、相手の力を借りて自分を彼女の視界に持ち込むことに図らずも成功。そして、彼女が同僚と話している顔を同僚の肩越しにチラ見する。

本当に彼女と目が合ったのか、同僚を見ていただけで私のことは視界にこそ入れども目が合っていなかったのか。確認が困難なのがこの組み手の弱点だが。。

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