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シリーズ1作目!50年たっても色あせない名作絵本。「だるまちゃんとてんぐちゃん」

こんばんは、まにまにです。

5冊目にふりかえる絵本はこちらです!

だるまちゃんとてんぐちゃん

作/絵 加古 里子
【Amazonより】
だるまちゃんは友だちのてんぐちゃんの持っているものを何でも欲しがります。てんぐのうちわや素敵な履物、なんとしまいには鼻まで。お父さんのだるまどんは思いつく限りの物を集めてきますが、だるまちゃんのお気に入りはいつも意外なところに…。だるまちゃんとだるまどんはどんなアイデアを思いついたでしょう?ユーモアあふれる物語と楽しいものづくしの絵本。全8作、大人気「だるまちゃん」シリーズの第一作です。

みなさんご存じ、「だるまちゃんシリーズ」の記念すべき1作目です。
実は2017年に出版50周年を迎えていたこの絵本。超ロングセラーで、グッズなども多く出ています。
上記に全8作とありますが、2018年に3作追加され、正しくは全11作となります。

以下、シリーズ全タイトル。

「だるまちゃんとてんぐちゃん 1967年出版」
「だるまちゃんとかみなりちゃん 1968年出版」
「だるまちゃんとうさぎちゃん 1977年出版」
「だるまちゃんととらのこちゃん 1987年出版」
「だるまちゃんとだいこくちゃん 2001年出版」
「だるまちゃんとてんじんちゃん 2006年出版」
「だるまちゃんとやまんめちゃん 2006年出版」
「だるまちゃんとにおうちゃん 2016年出版」
「だるまちゃんとかまどんちゃん 2018年出版」
「だるまちゃんとはやたちゃん 2018年出版」
「だるまちゃんとキジムナちゃん 2018年出版」

なんと沖縄の精霊、キジムナーとも友達のだるまちゃん。交友関係が幅広いです!上記最後の3作品は同時に出版されたのですが、その4か月後、作者の加古 里子氏は92歳にて死去されました。最後の最後まで絵本を描かれていたんですね。

加古 里子氏は、東京大学工学部出身、はじめは昭和電工という会社の研究所に勤務する会社員だったそうですが、そのかたわらで自作の紙芝居を子供に読み聞かせる活動(セツルメント活動)などに参加。そのなかで知り合った編集者の知遇を経て、兼業絵本作家としてデビュー。47歳で昭和電工を退職したのちは、フリーで広く活動されました。
児童文化や郷土玩具の研究も行っており、ロシアのマトリョーシカを主人公にした絵本(タイトルは不明)に感銘を受け、その作品をヒントに「だるまちゃん」が生まれたとのこと。同シリーズ以外にも作品はたくさんあり、多才ぶりがうかがえます。

結構わがままなだるまちゃん

さてこの絵本、だるまちゃんはとにかくてんぐちゃんの持っているものがほしくてほしくてしょうがない。というお話。超わがままだなこの子。と思ったのを覚えています。
基本お父さんの「だるまどん」が「てんぐちゃんみたいな○○がほしい」という願いをかなえてくれます。
ちょっと勘違いして間違ったものを持ってこようものなら、だるまちゃんはブチギレ。「ちがう!これじゃない!ばかばかばか」ぐらいに駄々をこねるだるまちゃんに、ちゃんと付き合うだるまどん…父親のかがみです。

ただ、まあ多分私もそれぐらいの駄々をこねて親を困らせたことはあると思いますので、まさしく「それでいい、子供ってそういうもんさ。そうやって大きくなるのさ」というメッセージが込められているんじゃないかなと思います。
駄々なんて、大人になるとなかなかこねられませんしね!(つらい)

だるまどんも、その日の虫の居所とか状況によっては、わがままな振る舞いをめちゃくちゃ怒るかもしれませんし、改めて考えると「やりすぎると怒られる。ほどほどにしとこう、ここらへんにしとこう」という子供なりの計算というか、身に着けた処世術みたいなもの、私にもあったな。と思いました。


50年たっても全く古さを感じない、不朽の名作といえる絵本。
プレゼントにもおすすめの絵本です。
「だるまちゃんとてんぐちゃん」もしまだ読んだことのない方はぜひ。


天狗。

さて実は私、天狗についてずっと思っていることがあります。「鼻が高く赤ら顔、身の丈は見上げるほど」こんな描かれ方をしているのが天狗として一般的ですが、これって昔の日本人から見た、西洋人の特徴では…?と思うんですよね。(実際にそのような説もあるようでした)
天狗というのはそもそも、中国に伝わる凶事の徴とされた流星(火球)をさす言葉であり、上記のような特徴が確立したのは中世以降、比較的後年とのこと。
記録上、戦国時代にはもうオランダ人などは日本に訪れていたわけですし、紆余曲折あって山に隠れざるを得なくなった西洋人がいてもおかしくないですよね。それ以前にだって、流れ着いた人も絶対いたと思いますし。
そして一般の農民がばったり出会ってしまい、驚きのあまり身長もさらに大きく見間違えて…的な。写真なんてない当時、物事は口伝で伝わるわけですしね。
(あくまでわたしの頭にふと浮かんだ考えです、あしからず)

ただ、真偽の程は不明ですが、天狗はいまだに目撃情報があります。逸話通りの姿だった、という話もあれば、レジなど知っていて当然の機械類に馴染みがない不思議な雰囲気の男性、あれは天狗では?など、様々です。笑

そういえば森見登美彦さんの「夜は短し歩けよ乙女」にも、天狗を生業とする男性が登場していましたね。


現代の天狗は鼻も長くないし、赤い顔をしてもいないのかもしれません。和服くらいは着ているかもしれませんが、これまでも時代によって特徴を変えてきたように、現在にとけこむ姿なのかも。


読んでくださってありがとうございました!







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