やがて、短くなる列車を眺めて

ちょっと前に地元の鉄道が高架化してから、近くの道路から列車が見えるようになった。
なんでかって、その鉄道は坂を下ったところを走っていたから。
高架化して踏切が無くなってから車の運転の荒いのが結構増えたんじゃないかと思う。そりゃ、踏切前一時停止なんてしなくてよくなったから。
今年のうちに京成松戸線になる新京成電鉄が新鎌ヶ谷駅近辺完全立体交差化したばかりの時の、自動車がいつもの癖で一時停止してしまう微笑ましい光景とは全く異なる。
その問題の地元の鉄道だが、今年のうちに6両編成から5両編成に短編成化されて、車両もバラエティ豊かなものから殆ど同じものに統一されることとなる。
車両のほぼ統一はまあいい。
問題の短編成化は私の地元の自治体は反対したものの、他のところはOKしたという。
まあ、なんだ。件の鉄道会社から地元自治体は結構嫌われているみたいで。
鉄道会社から複線化しますよとの好条件での誘いをにべもなく断ったという頑迷固陋で愚かな企業城下町ぶりをみせてくれて、結果的に複線化スペースだけずっと残っている情けない単線区間、ボトルネックなんて風に言われる始末。
日本で一番忙しい単線区間だか、日本指折りの忙しい単線区間なんて鉄道系の動画投稿者がネタにしてたこともあったようだが、地元の住人からすれば高架化と同時に複線化してほしいものだった。
もっとも、会社が大規模なくせして小さく卑しい心根の持ち主の鉄道会社と馬鹿にされてるところらしく、新しくできた鉄道と交差化した際に駅ができるというときに後から駅を作るのがその鉄道会社というもの。今ではすっかり稼ぎ頭レベルでその自治体一の駅となったところなんて、自治体からの再三の願いで重い腰を上げたなんて話だったと言う。異例なのは天然記念物の大鷹のいるあたりのところ。相当圧力かけられたんだろう。
その辺りの自治体は裕福だし人口も増えているというし、結果的に鉄道会社とはうまくいっているのだろう。
で、地元に関しては過去の怨恨から現在の「どうせ人口も減るだろうし衰えるところだろうし、そもそもこんなところ客が少ないんだよ」と忌み嫌っているところである。
「お前んところが俺が言うように複線化してればよかったんだよ、だーまめ自治体!(というか、特産品であるソレ、地元であんまり食ってる印象がない)」なんて感じで鉄道を走らせてやってるだけありがたく思えって感じなので、本数増えるかも怪しいし、単線ボトルネック区間が足を引っ張るとこなので、5両編成になってから余計に不便になるだろうなあと思うわけで。
SL走らせてるんなら此方をどうにかしろと言う怨嗟を吐きたくもなる一方で、地下鉄乗り入れ車両の流用と言うガラクタを地方末端にやって、昔のボックスシートの車両を消してしまうサービス劣悪化とか、ここが霞むんじゃないかって思うこともある。
いや、鉄道会社なんて基本、ごく一部除いてカツカツなんだろうけど。そのごく一部ですら実はカツカツだった…とは思いたくない。

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