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新しい世界③

②の続き

就活では1企業に2~3回の面接を受けなければならない。企業からどんな風に見られているのだろう、と考えながら私自身も企業を選考する気持ちで望んだ。

内定をもらった企業の面接では、コロナ禍でも全部対面の面接で先輩方や人事の方が優しく丁寧に対応してくれた。一次面接は人事の方と就活生2人で行われた。
名簿的に私が先。自己紹介と学生時代に頑張ったこと(学チカ)を答えた。そしてもう1人の就活生Cちゃんが自己紹介をした。彼女の大学は私が所属する吹奏楽部がある大学だった。2人で思わず目を合わせて、後で話そうと目線を送った。人事の方が狙っていたのかたまたまかは分からないが、私の学チカは吹奏楽部のことだったので、その大学での活動を書類にも書いていた。

内定式、そして入社式でもCちゃんと会ったので色んな話をした。同じ大学ではあったが、私は学外生で彼女は吹奏楽部でもなかったため、お互い学生時代は知らないもの同士だったが、彼女の雰囲気や話はとても私が気合い、ご飯をよく行く仲になった。

入社式に50名いた同期たちは多すぎだったのか、みんな真面目だったのか、みんなでご飯に行こうとはならなった。私は気の合う人とだけ仲良くなりたいと思っていた。が、どこかで彼氏候補となる人は現れないものだろうかと考えていた。

私は学生時代仲良かった友人たちと何度か会って情報交換をしたり愚痴を言い合ったりしていた。仕事に対してのハードルに加えて、なかなか社会人になってからの出会いはハードルが高いと感じていた。

私は学生時代、といっても4回生になってからだが、マッチングアプリをして何人かとデートに行っていた。しかし、2回目のデートに行きたいと思う人がなかなかおらず、探り合いの日々が続いていた。就活が決まってからは一旦アプリをやめていたが、大学の友人たちとご飯に行ったきっかけで新しいアプリを始めることにした。

マッチングアプリでは色んな人がいたが、
私は笑顔が素敵なアウトドアな人とマッチングした。

2023年になりその人と何度かデートを重ねた。めっちゃ脈アリやん、と感じながらも4回目のデートでも告白がなかった。
私は今まで全くこういう事がなかったため、
理想を押し付けていたのかもしれないが、
やはり女子からしたら、男子からのストレートな告白は憧れるものだ。

4月、ネモフィラの花畑を見に行こうと彼を誘った。綺麗な花畑の中を写真を撮りながらゆっくりと歩いた。私はいつ告白されるのだろうと緊張ぎみだった。帰りのバス、混雑しておりぎゅうぎゅうな状態で駅に向かっていた。彼は手を差し出して大丈夫?と優しく手を握ってくれた。そして別れの駅、私の圧で彼は緊張しながらも何とか告白をしてくれた。
私はとても嬉しかった。そっからの1年間はあっという間で、自分史上最高に可愛かったと思う。

ただ、彼は感情をあまり出さないタイプでどちらかと言うと私が引っ張っていた。
私は可愛いと言ってほしいからおしゃれしてメイクしてデートに行ったが、彼の方から可愛いと言って貰えることはなかった。あまりにも言わないから、可愛い?と毎回尋ねていたが、
似合ってるとかいいやん だけだった。だけどとても優しかった。私が仕事で辛い時電話で話をきいてくれた。レストランではいつも奥の席に座らせてくれたし、いつも運転してくれた。同い年だが、ごはんも出すよと言ってくれた。

彼と私はかなり行き来が出来にくいところに住んでいた。遠いところにいるからなかなか会えずにいた。彼は遠いところから車で来てくれるため、ご飯や旅行では、私が払えるところは払いたいと言っていた。ただ、会えた時くらい可愛い!って愛でて欲しいのに、それがなかった。

年があけ2024年になった。その時はお互いにまだ好きな気持ちはあったと思う。私はいずれかお互いを理解できるだろう、かわいいくらい言ってくれる!と期待していた。

4月で彼と付き合って1年という時、
突然LINEで別れよう… と言われた。それまで普通にデートして電話していたのにだ。
突然と言っても、3月頃から次の予定を決めようという度に彼が濁していたので、もやもやはしていた。
私は次の日仕事だったが、納得いかず彼に電話した。なんで?どういうこと?と
彼からははっきりとした言葉がなかったが、もう好きではなくなった、ということだと理解した。

7月、私は25歳になった。
彼と別れて3ヶ月、彼を引きずることはなかったが、その当時のキラキラしていた自分を思い出して引きずっていた。ただ、新たな恋を始めたら変わるかもしれないと思い、新しいアプリ始めた。そしてとても優しそうでしっかりしてそうな彼とマッチングした。

続きは④で

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