おっぱっぴー小学校、よしお先生の教えとは?
冒頭、画面いっぱいに現れた海パン姿のよしお先生。頭で手を支えたまま横たわり、ひどくリラックスしている様子だ。どうやら、今は休み時間という設定らしい。とはいえ、先生というイメージからはひどくかけ離れた佇まいだ。
勉強不足が懸念される子どもたちの救世主?
おっぱっぴー小学校は、お笑い芸人の小島よしおさんがYouTubeで配信するオンライン授業。休校中の小学生の学習に役立てようというもの。遊びは十分だが、勉強面での不足が懸念される息子と一緒に、小4算数「角とその大きさ」という9分23秒の授業を試聴してみた。小島よしおさんは早稲田大学教育学部卒。内容は、進学個別桜学舎が監修しているという。親としては信頼できるコンテンツなのかもしれないと期待した。
分度器の使い方をおもしろおかしく教えてくれる
休憩時間が終わるころ、何やら不穏な動きがあった。寝そべったまま左足を上げたよしお先生がおもむろに分度器で右足と左足の角度を測り始めた。もちろんよしお先生は海パン姿だ。唐突すぎるが、角度の説明に移行する前の導入としては、おもしろい、というか斬新すぎる。恐らく、分度器で海パンの間の足の角度を測る先生は、日本中のどこを探してもいないだろう。(いや、いたら大問題になってしまう)
授業が始まると、角度という概念、分度器の説明、角度の測り方についてわかりやすく、きっちりと説明してくれた。息子もふむふむと集中して聞いていた。ひと通り角度の説明が終わり、授業も終盤。スペシャル問題として、自身の写真を掲示し、おっぱっぴーをしている左手と身体の間の角度は何度でしょう?という問題が出された。息子も慌てて分度器を取りに行き、懸命に測っていた。
よしお先生が教えてくれたもの
海パン姿のよしお先生が教えてくれたものは何だったのか。角度について?分度器の使い方について?服を着ようよ?ではなく、「勉強って楽しいんだよ。授業って楽しいんだよ」というメッセージだった。
私立の小学校は独自システムでオンライン授業を再開しているところもある。息子の通う公立の小学校では、ポスト投函された課題はあるものの、授業再開の目処は立っていない。数カ月の休校となると、家庭学習をどの程度やらせるのか、家庭差が出ないかなど、保護者も多くの不安を抱えている。
そんな中で出会ったよしお先生の授業。くすっと笑いながら、息子も久しぶりに授業というものを受けることができた。子どもが教育の機会を得るということは、当たり前ではないのだなと改めて実感するコロナ休校だ。