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作曲が趣味になった
中学生の時に学園祭で友達が演奏してから、バンドに憧れていつか自分もギターでステージに立ちたいと思った。
高校受験合格のお祝いに買ってもらうはずだったが、第一志望に落ちて凹んでいたところ、親が気の毒に思ってどっちにしてもギターは買ってもらえた。
田舎で二軒位しか楽器屋がなかったが、そのなかで確か3万円位のアリアプロ2のギター。有名なメーカーは10万円以上したし、初めてで続くかも分らんし、手ごろなギターだったと思う。謎のオーバードライブスイッチがついていて、どうやって使うかわからんかった。あれから25年以上経った。
ステージに立ちたいという願望は大学で実現できたし、今はたまにセッションで弾く位。そこそこ満足していたが、コロナ禍によりセッションに行けなくなってしまったので、昨年より作曲するため、DTMを始めて見た。
まず一番困ったのは情報の少なさ。DTMはまだまだハードルが高く、少しやってみただけですぐに挫折。これはいかんと思い、ギター教室の先生に頼んで、週に一度のジャズギターレッスンを二週に一度は作曲の授業にしてもらった。これもコロナ禍でオンラインレッスンを関東の有名教室がやっていて、質の高いレッスンが安価で受けれる。これは非常に助かった。田舎より都会の方が、概してレベルが高い。
機材も順次そろえた。オーディオインターフェイス、DTMに耐えうるパソコン(最初はゲーム用だったのでオーバースペック)、JBLのスピーカー、korgキーボード、スタジオワン、EZシリーズ、ボーカロイド5、トータルで30万円以上はかかったかも。これだけそろえて作曲して、やっと最近曲が溜まってきたので、SNSでアップし始めている。
作曲していくと、自分がコピーしていた曲を作りたいかといえばそうでもないことに気づく。ハードロックが好きだが、なんだか家で作ってるとそんなテンションにならない。あれは、スタジオじゃないとテンションが上がらないので無理じゃないかな~。
作曲は音圧とかがやはり不足するので、どうしても歌物になる。かといって歌はうたえないし、どうしたものかと思っていたら、ボーカロイド5という便利なツールを発見し活用。変なボーカルだけど、ないより全然いい。英語なのに中国語みたいと言われる。面白いのでどんどん創っている。
作曲していくと、ビートルズの偉大さが分かる。なんだかんだ、ほとんどビートルズがやってしまった、ってのは嘘じゃないみたい。
なんのために作ってるんだろう、と悩む時がある。ギター教室の先生に言ってみたら、「クリエイターはそうやって悩むんですよ」って言ってたけどクリエイターだなんて恐れ多い。でも、何か創り出してはいるから小さいけどクリエイターなのかも、なんて思う。結局意味なんかない、ただやり続けるだけなのかもしれない。
バンドのギターのコピーとはまるで違う、創っていく作業。ゲームなどは与えられたものをやる作業。根本から違う。大人になってゲームが楽しくなくなったのって、そういうことかな。でも健全な進化なのかもしれない。突然死しなければ、まだ人生は長い。
生涯続けられる趣味を見つけた気がする。