ト ラ ン ス ジ ェ ン ダ リ ズ ム と は?…4
⤵️前回
「トランス女性」は「表現する性の人」?
トランス当事者のツイート。
「トランス女性には性別違和の人もいるけど、自己表現や、欲望、セクシュアリティや、 あるいは生きる為の戦略として、選択的にトランス女性になった人がいて、こっちの方が トランス女性のマジョリティなんだよ。この人たちは『ありのままの欲望』を肯定してもらわない限り、ずっと生きにくいはず」。
「トランス女性の中で GID(性同一性障がい)なんて 1 割もいないよね。だからトランス 女性=女好きの女装おじさんって認識で大体あってる」。
はあ、そういう人が多いんですか。TRA がいったい誰の権利を擁護しているのか、だんだんわからなくなってまいりました。
特に「GID なんて 1 割もいない」、「トランス女性=女好きの女装おじさん」、「『ありのままの欲望』を肯定してもらいたい」という発言は見過ごせません。
「フェミニスト女性からのトランス排除のせいでトランス女性が自殺したらしい」という話を、以前 TRA の学者の人が書いてたと記憶してるのですが、それは、9 割の「自己表 現のため」とか「ありのままの欲望のため」にトランスしている人のことじゃなく、ひょっとして GID の症状に苦しんでいた人だったのでは?
もしそうだったら、1 割の人の苦痛 を利用していることになります。両者は実際は全然違うのに、それってずるくない?
もはや、ジェンダーと言えば「男女の社会関係」とか「女性に与えられない権利や社会 的地位」とかの話だった時代は忘却のかなた。女性も「表現する性」で自由にやろうよって?
いや、それを言ったら、それこそ「ボーッと生きてんじゃねえよ!」って、女性たちか ら怒りの声が出てきますよ。「これは自己表現としての性(表現)です」という主張は、悪くすれば加害者に都合よく利用されるだけです。「お前にもその気があるんだろ」「そんな格好をしているからだろ」って。
「一緒にお酒を飲んだら男性に無理やり性交されても文句は言えない」「しつこいナンパ男を断ったら逆ギレされて言葉の暴力や物理的暴力を受けたけど、これってよくあるよね」「女が非モテ男に恨まれて殺されたけど、振った女 が悪い」とかそういう考えが支配的な社会なんですよ。
女性がどういうつもりで何を「表現」 しようがしまいが、勝手に性的対象にされ、断ったら逆ギレされる危険性が高い。「被害を訴えにくいブスをあえて狙う」と言っている性犯罪者(及びその予備軍)すらいます。
「自己表現としての性」は、ユートピア的で、「いつかそれが謳歌できる社会になったら いいね」「セレブならセキュリティにもお金かけられるから今すぐでもできるかもね」みたいな感じ。
一般的な女性にとっては、日常生活の中で、性的に消費されない権利の方が重要です。全然ニーズが違う気がします。性暴力の問題より、「ありのままの欲望を表現する性」の方が、死活問題なんですか?
「排泄は人権だ!」?
そうです。だから多目的トイレの使用を提案している人もいたじゃないですか。女子トイレに入らなきゃ排泄できないのでしょうか。
「トランス女性を性犯罪者みたいに言うな!」、「性犯罪者は性犯罪者、女の中にも性犯罪者がいるだろう」ですって?
たぶん何の統計を見ても性犯罪者の 9 割以上は男性で、女性なんてごくごくわずかなんですが、ここでそれを言います?(ちなみに日本の性犯罪受刑者の男女比は 300:1 だった。平成 26 年度の女性の強制わいせつでの受刑者数は 0 人)。
「表現する性?の人」の困った話
女装型オフパッカー ( オフパコ=インターネットで知り合った男女が、オフラインで会って sex をすること)の被害にあった話として、こんな投稿をネットで見ました。
「レ○プされました。オフ会して女子会しようと言われた時です。私は許せません。犯人 は @○○です。『女の子と女の子がエッチして何が悪いの?』と言われ何度も何度も射精されました。本当に辛いです。拡散してください。これ以上私のような被害者を増やしてはいけません」
これに対し、寄せられた意見をいくつか。
「女性の警戒を解く為に『女性になりたい』『心は女性』と騙る男は少なくない」。
「女装や MtF(男性から女性へトランスした人)の9 割は女好きだし、別にそれは悪い事ではないンだけども、女の子からしたら同性だと思っちゃうンだよね。それに付け込む奴多過ぎる。そういう奴に被害受けた女の子の話をよく聞く」。
別の人は自分の被害体験を書いた上で、「外見も名前も男性の彼女に対して拒否を表明すると、『女性として扱っていない』ことになるのではないかと感じて躊躇した」と投稿していました。
『心は女性』の人と、ただの犯罪目的の女装男性と、どうやったら見分けられますか?
「表現する性?の人」の困った話 海外編
報道された海外の事件を拾ってみました。
●スコットランド/トランスジェンダーで女性となった 18 歳の元男性が 10 歳の少女を強姦する。2 月 8 日にもスーパーマーケットのトイレで、別の少女を追いかけ、携帯電話のカメラで少女の排尿を撮影していた。(2019 年 2 月 19 日)
●アイルランド/性的暴力 10 件と子どもに対する残虐な行為 1 件の訴因で有罪判決を受 けたトランス中(男性から女性へ移行中)の犯罪者はダブリンの女性専用刑務所に再拘留 される。(2019 年 7 月 18 日)
●イギリス/2001 年に子どもへの性的暴行、2013 年、2016 年に女性をレイプした、トランスジェンダーとして自らを女性だと主張した、カレン・ホワイトと名乗る男性は、性転換手術は受けていなかったにもかかわらず女性用刑務所に収監された。2017年、収監されて 3 ヶ月の間に他の女性受刑者 2 人に性暴行をはたらき、無期懲役の刑を受けた。 2019 年、イギリス法務省は 2016 年に導入したトランスジェンダーの収監に関する政策を 見直すことにしたと発表。
●シャーロットの LGBT 商工会議所会長は、性犯罪者リストに載っていたために批判を受 けて辞任した。Chad Sevearance-Turner は、同性愛者、レズビアン、バイセクシュアルお よびトランスジェンダーの個人を法的に保護する法令の保護を与える、新たに拡大された 条例を支持した会議所の会長だった。(2016 年 5 月 9 日))
●女性専用スペースの撤去をキャンペーンしている David Smith、ミドルズブラの評議員 が、保守党からの 9 人の子どもの性犯罪を非難されて辞任した。(2019 年 7 月 15 日)
●少なくとも 3 人の若い女性が、トランス女性のリリー・マディガン(英労働党の女性役員) は性的虐待者であると言っている。その全員が、女性がマディガンにノーと言うか、マディガンの行動に不満を言うと、マディガンはいじめキャンペーンを開始して「トランスフォ ブ(トランス嫌悪)」と女性たちにラベル付けした、と言っている。(2019 年 8 月 14 日)
●カナダ/トランス女性である Yaniv の男性生殖器への脱毛ワックスがけを断った女性エ ステティシャンは、人権裁判所によって、彼女らの事業を閉鎖することを余儀なくされた。 Yaniv が苦情を申し立てた女性の多くは、英語が第二言語である移民女性だった。(2019 年 7 月 18 日)
●USA/NCAA 女子ハードルで優勝したトランス女子選手。大学始めの三年間は男子として参加し全国で 390 位 という成績だった。(2019 年 5 月 30 日)
●USA /コネチカットの高校州全体の陸上競技会で 1 位も 2 位も MtF(女性にトランスし た生物学的男性)が勝って、女の子たちの大学奨学金を得る機会を奪ったと、少女が苦情を申し立てる。(2019 年 8 月 12 日)
●性別は生物学的・遺伝子学的事実で決定されると主張し、「180cm で髭の生えた人物を女性として扱うか」という質問に NO と答えた英国の医師、政府の仕事を解雇される。(2019 年 7 月 10 日)
うああああ!
なんなんでしょうか。たまたま、こういう事件を起こしているのがトランス女性っていうだけ? それとも?
なんだかもう、世界の真ん中で「誰か、私に説明してくださ〜い」と叫びたい気分。あ、 日本語界には三浦俊彦教授しかいなかったっけ。
そこで、またワタクシは、文献探しの旅に出ました。グーグル翻訳が唯一のお供。ネットサーフィンで波に乗り乗り、そして、見つけました。
(2020年2月)
《つづく》