【海外Standard】GalarianBox
0.はじめに
こんにちは,DalSegnoと申します.本記事は全文無料でお読みいただけます.
今回は現在海外Standardで使用しているGalarianBoxのデッキタイプについて紹介・解説をしようと思います.このデッキタイプは国内国外共に猛威を奮っているFusionBoxに対して非常に強く,また非ルールのみで構成されているためベンチ狙撃を防ぐことのできる<<マナフィ>>が使用できる国内環境ではさらに立ち位置がいいと思います.
似たアプローチを取るデッキタイプとしてHoopaMoltresとも呼ばれるDarkBoxが存在しますが,明確に違うデッキとして差別化できているため新規性も高いのではないかと思います.
同じリストを使用している人はまだ見かけていないため興味がある方は是非ご覧ください.またこの記事は略称を多用しています.ご了承ください.
1. 環境考察
前章でも言及した通り,国内国外共にFusionBoxが頭ひとつ抜けて強いのは全プレイヤーの共通認識だと思います.そのためFusionBoxに明確な勝ち筋を持たないアーキタイプは立ち位置が悪いと言っても過言ではないと思います.
一方で環境が進むにつれてFusionBoxに有利なアーキタイプとして弱点がつけてサイドレースでも有利なDarkBoxが頭角を現してきました.ただDarkBoxを持ってしてもFusionBoxに対する勝率は安定したものではなく,FusionBox側の<<オドリドリ>>の採用まで考慮すると勝率は五分くらいではないかと思います.
2. DarkBoxのFusionBoxへの負けパターン
DarkBoxは<<ボスの指令>>を連打できるアーキタイプではないため基本的に正面を倒してサイドを6枚取るのが基本方針になります.またデッキの特性上,序盤はダメージが出ないため終盤の大ダメージでサイドを回収していく必要があります.
DarkBoxは基本的に序盤は<<ガラルマタドガス>>を相手に押し付けながら毒のダメージを蓄積させていき,その間に特性クイックシューターの<<インテレオン>>を複数体育てることで終盤のダメージを間に合わさせています.
ただFusionBoxはメインアタッカーである<<ミュウVMAX>>の逃げるエネルギーが0枚であること,技サイコループでサイド3枚取られるポケモンを盤面から消すことができることから終盤の負け筋を消す動きに非常に長けているデッキタイプです.
そのためFusionBoxがサイドを3枚取るまでにDarkBox側は最低でも1枚はサイドを取っておかないとサイドレースで追いつけなくなってしまいます.そこでFusionBoxの<<メロエッタ>>を<<フーパ>>で倒すアプローチが取られていましたが,<<オドリドリ>>の採用率の増加によってそのハードルも高くなってしまいました.
つまり,
3. 構築のスタート
今回の構築は以下のAzul氏の動画をベースラインに作成しました.
面白そうな構築だったので遊んでみたら想像以上に強く,DarkBoxの弱点である「序盤にダメージが出ない」という問題点を解決してくれていました.<<アルセウスVSTAR>>を強く意識したい方はこのリストをそのまま遊んでみるのもオススメです.
一方で序盤に<<カビゴン>>,<<ネギガナイトV>>とサイドを渡してしまうと残りの相手のサイドが3枚になりこちらが序盤の立ち上がり遅れるとそのまま押し切られて負けてしまうことがありました.
そこでこの構築から得られた知見をベースに新しいアーキタイプを作成することを考えました.
4. 構築のアプローチ
得られた知見から新しいアーキタイプの序盤のアタッカーは<<ガラルフリーザー>>が適任なのではないかと考えました.
<<ガラルフリーザー>>は<<ガラルサンダー>>や<<ガラルファイヤー>>と同様,特性の効果のおかげで1ターンで起動させることができます.また従来のDarkBoxが倒しづらかった実質HP110になった<<メロエッタ>>を序盤でも<<ボスの指令>>に頼ることなく倒すことができます.
従来のDarkBoxは序盤<<ガラルマタドガス>>で受動的な方法でしかダメージを蓄積させることはできませんが,<<ガラルフリーザー>>は積極的にサイドを詰めることができ,相手の裏工作ラインとサイドの1対1交換ができます.
そのためこのデッキタイプは序盤は<<ガラルフリーザー>>で1対1のサイド交換をしながら,終盤は<<ガラルファイヤー>>で1対2もしくは2対3のサイド交換をすることで勝利を目指す方針をとります.
5. デッキリストと簡単な採用理由と採用を検討したカード
<<フーパ 1枚>>
序盤のサイドを1枚詰める役割で主に<<メッソン>>や<<ジメレオン>>を倒す役割があります.<<メロエッタ>>を倒すのは基本的に<<ガラルフリーザー>>の役割です.
<<回収ネット 4枚>>
序盤に使った<<カビゴン>>,技を打った後の<<ガラルフリーザー>>が倒されずに場に残ってしまった時の回収手段兼ポケモン入れ替えとして重要なカードなので4枚採用しています.
<<ボスの指令 2枚>>
構築のドローエンジンを<<チラチーノ>>にしているため裏工作軸に比べて自由にサポート権を使いやすいので2枚採用しています.
<<ソニア 4枚>>
序盤は<<チラーミィ>>や<<カビゴン>>を持ってきて,中盤以降は各種基本エネルギーや起動させたいポケモンを持ってきます.任意のポケモンで技を打つハードルをグッと下げてくれるカードなので序盤から終盤まで汎用性高く使えるため4枚採用しています.
<<風船 2枚>>
DarkBoxでは逃げるエネルギーが0枚のポケモンを採用することで風船を不採用にしている構築がほとんどですが,<<ツールスクラッパー>>の採用率の減少や従来のDarkBoxに比べてスタートして嬉しくない逃げるエネルギー2枚のポケモンが多いことから採用しています.
・採用を検討したカード
<<逃げるエネルギー0枚のポケモン>>
逃げるエネルギー0枚のポケモンを用意するのに今回は<<風船>>を採用したので不採用としましたが,<<風船>>の代わりに採用してもいいし両採用でもいいと思います.使う人の好みに合わせて調整可能です.
<<エビワラー(一撃のポケモン)と闘エネルギー>>
DarkBoxの<<ガラルマタドガス>>の処理に時間がかかるとクイックシューターによる蓄積ダメージがキツくなるので処理速度を上げるために採用を検討しました.しばらく採用して回していたところいきなりDarkBoxとマッチングしなくなった上に本来のデッキの動きが鈍ってしまうため不採用になりました.
<<ガラルマタドガス>>は相手にしたくないポケモンの1匹ではありますが,<<チラチーノ>>の技エネアシストと<<フーパ>>の技アサルトゲートでクルクルさせながら倒すことができるので一定の処理ルートは担保されています.
6. 最後に
非ルール軸のデッキでありながら裏工作軸と比べてもプレイ難易度は比較的易しめであるため,かなり使っていて楽しめるデッキだと思います.
FusionBoxへの勝率を担保したい方や非ルール軸が好きな方はぜひ遊んでみてください.
また記事を読んだ上で疑問や質問があればお気軽にコメントしてください.
ここまで読んでいただき本当にありがとうございました.また次回があればお会いしましょう.
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