大久保公園の女の子

春

その日は冬が明け、ようやく少し暖かくなってきた気持ちの良い風が吹いていた。

いつものように新宿を散歩する。

朝散歩するのは本当にいい。

もし散歩する習慣がないのなら、是非とも散歩することをおすすめする。

いつものように公園の周りを歩いていたが、歩き足らないので大久保公園を見てみることにした。

大久保公園というのは有名な立ちんぼスポットだ。

ここにはホストやメンズコンカフェ、メンズバーに通っている女の子が日々体を売っている。

ふと目をあげるとサイレースを食ってフラフラになってる女の子がいた。

まともに立てず、高いヒールを何度もアスファルトに打ち付け、膝を擦りむいている。

流石に可哀想だったので声をかけた。

ルノアールにて

大丈夫？歩ける？

うーん、無理。

じゃあ仕方ないな。向こうにルノアールがあるからそこまで連れて行ってあげる。

いいの？お兄さん優しいね。

まあな。俺のことはお兄ちゃんと呼べ。

分かった。ありがとう。お兄ちゃん。

おう、ところで君はフラフラになって何してたんだ？