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宗教団体に潜入した話
人間が人をさばくのだといったね。
人間は動物をさばく権利があるのかね?
はじめに
あれは私が大学2年生の時だった
暑い日差しが照りつける日のこと
当時私は世の中のことを何も知らないただの20歳だった。
なんの知識も無い癖に世の中のことを分かった気になって、ホリエモンや藤田晋に憧れ、現実とのギャップに苦しみ、ただ理想だけを吐き出すモンスターだった
いつものように理想論と現実を一切直視しない妄想を周りに喧伝しているときに彼女に声をかけられた
「橋田さん?君って面白いね」
普段女性に声をかけられることは殆ど無いので驚いた
彼女は同じ大学の同級生だった。
学部は違うので、接点は殆どなかったが私に興味を持ってくれて話を聞いてくれた
当時私は彼女もいたことがないただの童貞だったので羽が生えるほど浮かれた
というか羽が生えていた
すぐに彼女のことを好きになった私はLINEを交換しご飯のお誘いをした
「今度一緒に御飯を食べに行きませんか?」
答えはYes
具体的な日程と場所まで決まった
しかし、ここで私は一つ違和感を覚えた
彼女は駅を指定してきたのだ
しかもその駅は私達が通っている大学からかなり距離がある
「◯日に〇〇駅でいい?行きたいごはん屋さんがあって」
そう言われて違和感を覚えるも、断るともう二度と会えないということは感覚的に感じていたのでとりあえず了承した。
運命の日
約束の日になった
彼女と待ち合わせしている駅で時間ピッタリに出会った
彼女は開口一番こう告げた。
「今日はごはん屋さんに行く前に私が普段気を良くしている場所があるの。そこに一度寄ってもいい?」
すべてを察した。
感情をなくした私に残ったのは好奇心だった
当時私は西加奈子のサラバ!を読んでかなり影響されていた。
宗教というものに対してみんな漠然とした恐怖を抱いている
これは「よくわからないもの」だからだ
解像度を高めて理解してしまえば全く怖いことはない
しかし自分には知識面における理解しかなかった
体験からしか得られないものは確実に存在する
特に私は人の感情を読み取ることが苦手なのだが、
宗教にハマる人たち
その人達がなぜ宗教団体に入会するに至ったかの経緯
宗教が必要な理由
宗教に入る人の感情
が分からなかった
「これは自分の理解を深める良い機会だ」と直感的に理解した
宗教団体施設に足を踏み入れる
「いいね。行こうか」と彼女に伝えると、なんと彼女は仲間を呼んだ
同世代の男性が2体現れた
なるほど、こうやって人を嵌めていくのか
宗教団体の勧誘の洗礼を受けながら案内されたのは大聖堂のような場所だった
外からは大きめの公民館のように見える
中に入ると、みなさんが想像するであろう宗教団体のテンプレが存在した
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まさに画像のような形で、教祖からのありがたい話を2時間ほど聴いた
内容としては多分これもテンプレみたいな内容で
聖書の通りに世界の終わりが訪れる
世界の終わりに対抗するためには祈りと信仰を捧げる必要がある
信じるものは救われる
みたいなことを言っていた
しかし、これはある種囮のようなもので当然この話を聴いた人間がありがたがって宗教団体に入るとは誰も考えていない
ありがたい講演会後
教祖からのありがたい話が終わったあとに交流会のような形になった
ここで先程の同年代3人が私に話しかけてくる
「どうだった?正直意味がわからなかったよね笑」
笑顔でそう言った彼女は、私にこのコミュニティのありがたさをひたすら説いて伝えた
ほか二人の男性も同調して私を勧誘してくる
なぜ彼らが私をこんなにも熱心に勧誘するのか
その動機が分からなかった。
彼らもまた被害者
話を聴いてみると、彼らは全員2世だった
つまり親がその宗教の信者だった
なんなら祖父祖母まで信者の人もいた
彼らは生まれた瞬間からこの宗教の考えは素晴らしいこと
宗教を広めて勧誘することは素晴らしいこと
お布施をして、祈りを捧げ、掟を忠実に守ることで世界は救われ天国に行けると本気で信じている
私自身も家族全員が何かしらの宗教に入っていて、ずっとそれが正しくて当たり前だと教育されていたら信者になってしまっていた可能性は否定できない
「可哀想だな」
そう思い最後に入会するといくらかかりますか?と質問すると
「月2万円」
と伝えられた
お金ないのでと振り払い帰ったらその女の子にはブロックされていた
宗教にハマらないためには
ここからが本題になります。
普通の人間であれば宗教に勧誘されても容易に跳ね除けることが出来ます。
しかし、人生における特定のタイミングであれば私もその時に勧誘を受けていたら入会していたかもしれないと感じるときがありました
「こういうときは特に気をつけろ!」というパターンをいくつかご紹介します。
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