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R18商品のクレカ決済実装について

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〜2月28日 21:30


はじめに

私は同人誌のフリマサービスを作っていました

機能としては決済以外の部分はほぼ全て実装出来たのですが、結局決済の部分の契約、開発が上手くいかずに今は開発停止という状態になっています

決済の契約が新たに出来る会社さえ見つかればすぐにでもリリース可能です。

日本でR18商品を取り扱うサービスを開発し、クレジットカードでのオンライン決済を行うことはかなりハードルが高いです。

しかもなんの資本も権力もないスタートアップや個人開発者は足元見られます

私は3社ほどと実際に交渉し、なんとか契約まで漕ぎつけましたが相手方との連絡や交渉に難航しました。

この経験を基に現在の銀行、クレジットカード会社、アクワイアラ、決済代行会社の仕組みを解説します。

前提

前提として、R18商品を取り扱う場合StripeなどのSaaSはすべて規約違反になるため使用できません。

そのため、取る手段としては

  • R18商品も取り扱い可能な決済代行会社と契約する

  • クレジットカード会社と直接契約する

の2種類しかありません。

ちなみにクレジットカード会社自体の規約にはR18商品に対する規約はないため、クレジットカード会社自体はR18商品の取り扱いを認めていないわけではありません。

仕組みについて


ではお金の流れについて詳しく見ていきましょう

まずユーザーはクレジットカード入力フォームからクレジットカード情報を入力して決済をします。

クレジットカード情報が流出したらとてもまずいことになるので、このデータはDBには保存できません

正確に言うと、PCI DSSといった国際基準を満たしたり、情報資産保護の安全性を証明する「ISMS認証」などの基準を満たす必要があります

そして、この基準を満たすための監査だけで年間1000万以上かかります。

当然システムの規模や契約会社にも寄りますが、初期費用1000万以上、毎月100万円以上の費用がかかったりします。ウシジマくんもびっくり仰天です。

こんな金額をスタートアップや個人開発者が支払うことは現実的ではありません。

そこで、クレジットカード会社と直接契約することはほぼ不可能なため、この金額を毎年支払ってくれている決済代行会社と契約します

再度お伝えしておきますが、StripeなどのSaaSでは利用規約違反になるため、R18商品の決済はできません。

更に言うと、日本で大きい決済代行会社の代表例で言うとSBペイメントサービスなどがありますが、こういった会社も当然R18商品を扱うwebサービスとは契約しません。

日本でtoCサービスをやろうとしていて、さらにR18商品を取り扱うようなwebサービスを作ろうとするとかなりハードルが高いのです。

起業家の道


しかしながら私はスタートアップが大資本に勝つには、「大資本ができないこと」をやるしか活路はないと考えています

大資本が手出しできない事業には3パターンあります

  1. 研究者になるor研究者と協力し、現存していない最先端のことをやる

  2. 大資本がやる価値がないが、個人がやる分には十分儲かるスモールビジネス

  3. 大資本が手出しできないグレーゾーンを突く


まずパターン1ですが、自身が研究者になるにせよ、研究者の協力者を集めるにせよ、自身がその分野に興味があり、常に学習し続ける必要があります。

これが好きで息を吸うように行っているのであればやるのは楽しいと思いますが、もしその方向性が間違っていたり、実現に時間がかかりすぎるようなものを選んでしまった場合はうまくいきません

パターン2ですが、これはすごく良いです
月の売上が100万円、利益が10万円程度のスモールビジネスでも、これを10個やっていれば十分裕福な生活が送れます。

しかし、このような領域を見つけて、自分の手を動かして利益を出すのは当然時間がかかります

スモビジを毎日コネコネせっせと作っているうちに20代は過ぎ去り気づけばおじいちゃんになってしまいます

そこで、パターン3なのです

リスクを取って対価を得る

法律的には全く違法でも犯罪でもなんでもないのですが、企業イメージに囚われて大資本が参入できないビジネスがあります。

それが同人誌市場であり、Fantiaであり、アダルト市場なのです。

力ない個人の若造が大資本に勝つにはここしかないと考えています。

当然資本は既得権益を守るために全力で潰しにかかるでしょう

しかし今はwebの時代
マーケットを日本に限定しなければいい話なのです

彼らも日本の先細り市場のシェアを奪われそうになると全力で抵抗してきますが、世界に目を向けると手出ししてきません。

話が逸れ過ぎてしまったので、決済の仕組みに戻ります。

決済代行会社の仕組み

先ほど述べたように決済代行会社はPCI DSSという厳しい国際基準を満たしています。

しかし、仕組みとしてはこれだけではありません。

決済代行会社は複数のクレジットカード会社と契約を締結しています。

なぜならユーザーは複数のクレジットカード会社を使いたいからです

VISAもMastercardもJCBも使いたいのです。

しかし、複数のクレジットカード会社と契約を締結するのは大変です

そこで、複数のクレジットカード会社と契約を結んでいるアクワイアラという存在と契約をしています


SB Payument Serviceより


決済代行会社は複数のアクワイアラと契約を結び、一社と契約が切れてしまっても別の会社にすぐに切り替えるられるようにして冗長性を担保しています。

こういった仕組みによって冗長性を担保しつつ、決済代行会社として決済サービスを提供しています。

私は実際に契約を締結し、開発まで行っていたのですがやはり彼らは私達の足元を見てきます。

理不尽を押し付けられます。

実際に契約できる会社と契約時の注意点


私が実際に契約できた会社、契約時に苦労した点、注意すべき落とし穴などを解説します。


R18商品でも契約可能な会社

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