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クリスマスプレゼント

最近、聴いている曲というかCDがあります。
きれいで優しいものが好きなので、全曲かなり好きなCDです。その歌たちは柔らかく寄り添ってくれます。

これは、小学生時分にサンタさんからもらったクリスマスプレゼントでした。
元々そのアーティストが好きというわけではありませんでしたが、ひとつのジャンルのくくりで、贈られたものです。
分かりやすく具体的に言うと、ボカロのCDです。コンピレーションではなく、とあるアーティストのアルバムで、自分はどれひとつとして曲を知りませんでした。

なぜなら、うきうきピコピコしたアニソンっぽいものではなかったからです。
当時、ボカロにはまるとなれば、特徴的な機械音をサブカルにあてたもの、そして可愛いアニメなイラスト・キャラクターが好きだということになります。大抵。自分も多分に漏れず、そういったものばかり接種していました。
ですが、プレゼントとして包まれていたものは、真逆の、冒頭の通りバラード調のものでした。ジャケットイラストもアニメ調のポップなものではなく、アーティスティックなリアル調のイラストでした。
そんなことは言いませんでしたが、当時はすこし期待外れに思いました。フリマに並べたし。(売れなかったけど)

今では大好きなCDです。(売れ残ってくれて本当に本当によかった)
きれいで優しいものが好きだから。
聴きこんでいるうちに、染みついた歌たちです。あれ、好きだなと気づいて、次に出たCDも買いました。
きっとこれを選んだのは、センス的にお母さんです。
お母さんも知らないアーティストだったでしょうし、だから曲も聞いたことないまま、レビューも口コミも知らぬまま (昭和の人間なのでそういった調べをしない) 選んだものだと思うのですが。
だから、いつか何かの時に寄り添うようなものを、と意図したわけでは無いと思います。
それでも、お母さんがいなくなった今、こうして寄り添ってくれていて、嬉しく思います。
これは偶然の重なりです。
お母さんが喜ばせようとしてくれたもの。
私のお母さんが残してくれたもの。
ありがとう。

『Eve』


初めて動画サイトで原曲を再生してみたら、CDはアレンジされていたものだったみたい。
私はCD版の方が耳馴染みがあるからか、好きですね。ということはやはり、この音源はこんなに素敵なのに、お母さんが贈ってくれてなければ、出会うことはなかった可能性が高いです。嬉しい。
私の人生を彩ってくれて、ありがとう。

Toy Box


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