『花束みたいな恋をした』を観てプリキュアを想ふ
*一部名義があると活動に支障が出てくると提言がありましたので訂正しました
この映画感想をプリキュアライターのkasumiさんやプリキュアを愛する者に捧ぐ
今日観に行く。
不覚にも泣けてしまった。
これはあまりも現代を描いて尚且つ辛く悲しい恋愛物語で僕のようなプリキュアファンには身に痛いほどの想いが募りそれはまるでこの映画が描いてるのは恋愛であると同時に好きになるという事はどういうことかの本質を描いた映画だからだ。
この映画はリアルな会話やリアルな演技に徹底的にこだわりそれは今スタンダードなコミッカライズされた舞台調のオーバーアクトとはかけ離れた余りにも自然な話に仕上げ撮影監督の鎌苅洋一(『桐島、部活やめるってよ』の撮影監督)の瑞々しく初々しい映像の中ある種の重さが漂う美しさ漂う映像に仕上げた
よくこの映画は押井守がキューピット役やサブカルディティールが甘いと言うのは完全な撒餌さに過ぎず描いてるのはクリエイター志望の若い子が如何に社会や世間や両親やメディアやSNSでクリエイティブさを搾取し若い人をそのように利用してるか?更に若い人がたとえ就職しても就職先はブラック企業まがいの職場で心の支えである趣味ややりがいを生活で失っていくかを圧倒的リアリスティックに描いた青春恋愛残酷物語だ!
この物語に出てくる作家は映画や小説や漫画に問わず孤高の地位を築き上げた圧倒的カリスマ作家だ。
それ故サブカルカップルの麦と絹が没頭し好きになるのがわかる。
これはプリキュアファンならわかるだろうがプリキュア監督にあまり孤高の地位を築き上げたカリスマ監督は存在せず(一応松本理恵や田中裕太がいるが孤高でもないしカリスマ性も薄い)どちらかと言えばキャラクターデザインで語られることが多い。
しかしイラストレーター志望の麦のフリーランスのイラストの仕事は余りにも小利大損極まりないやりがい搾取の首切り労働でしかなかった。
このようにこの映画は基本日本の新自由主義経済のフリーランスの搾取やアベノミクスの就職状況の悪化や更にはゆとり教育の弊害など社会の歪みがここまであからさまに今の若者を苦しめてるという現実がヒシヒシと痛いレベルで伝わる。
特にこの映画でゆとり教育の犠牲者になるのが二人出てくる麦の先輩・中崎敏とフリーランスのイラストレーターの一人が夢破れた麦の職場のいらすとやの商品が入った運送トラックを自棄になって海に捨ててしまう男だ。
彼らはゆとり教育によってやりたいことをやった結果中崎はDVヒモ男になり風呂場で野垂死にする。
特に運送トラックを海に捨ててしまった男はもう一人の麦でありその行為はまさに京アニ放火魔と同じ心理だ。
彼らは世間では笑いものにするだろうしヘイトの対象になるだろうがこの映画ではゆとり教育による社会の犠牲者にも見える。
それで仕事人間の麦はメフィストファレストのような絹の母・早智子の言葉「仕事は義務だ」と言う台詞を金科玉条にして働き趣味も無くなりスマホのアプリゲーで暇潰すようになる。
ここで皮肉な話だが『ヒーリングっどプリキュア』の隠れたダークサイドが見えてきた。
何故なら運送トラックの仕事は花寺のどかの母の仕事で現実の運送トラックの仕事に就いてるのはアベノミクス後ではそのような夢破れた人々や低所得労働者や年金では暮らせない老人が多い場合が存在し早智子を演じてるのはテアティーヌ様役の戸田恵子だ。
あまりにも『ヒーリングっどプリキュア』が現実社会では如何にダークな内容なのか皮肉に塗れてるのが悲しい。
さて、最早修復不可能の関係になった麦と絹は最後に楽しく別れようとするしかし麦は恋愛のランク落としてでもいいから結婚しようと提案する。
それは麦が余りにも厳しい現実に妥協し過ぎたからだ。
それを土壇場で受け入れようとする絹だがそこにかつての初々しいサブカルカップルが現れ二人はボロボロと涙を流す。
そして二人は別れるのだが別れるまで引っ越し先が決まらないから住んでるのだがそれはかつて瑞々しく初々しいかつてのラブラブな二人だった。
そして互いが互いの恋人を見つけ別れる。
そしてかつて麦はGoogleストリートビューで4年前に見かけた奇跡に遭遇する。
この映画観てどうしてもプリキュアを好きであり続けることの大変さを改めて実感した。
それは僕は『ヒーリングっどプリキュア』が余りにもレイシシズム満載で優性思想満載の悪趣味内容に過ぎずアニメージュの香村純子の言動は最早幸福の科学や創価学会の思想や勧誘手口と何ら変わらないものでしかなかったからだ。
だからいったんプリキュアから離れた。
それは僕がサブカル畑の人間で純粋なアニメファンじゃないから拒否反応が出たんだろう。
だが、俺はプリキュアに戻ってくる!
これは宣言する。
それは麦と絹が社会や世間に自分たちの愛が踏みにじられて愛が終わったとき自分たちと似たカップル見て別れると同時にまだ別れても仲良くなれるし奇跡が起きたからだ。
僕はプリキュアシリーズにはまだ絶望してない。
それはプリキュアライターのkasumiさんやプリキュアファンの人特にプリキュアライターのkasumiさんは高校生の娘さんお持ちだ!
だからプリキュアと言う存在は麦と絹を恋に落ちさせた押井守や別れ決意させたサブカルカップルような人生で素晴らしいものかもしれない!
そう願ってる。
いま私は全力で『ヒーリングっどプリキュア』のテーマを否定する内容の書き物してるそれはあがきなのかもしれないがやってみる。
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