『目 非常にはっきりとわからない』へ行ってきました。
初めまして、だーこです。
先日、長い付き合いの友人らと、千葉市美術館で開催中の『目 非常にはっきりとわからない』へ行ってきました。
美術館に普段ほとんど行かないわたし。
わたしにとっての芸術というと、本、漫画、演劇、映画が身近な部類で、美術館での美術品鑑賞というのは非常にハードルが高いものだと感じられます。
今回美術館に行ってみようと思った理由は、「非常にはっきりとわからない」というフレーズに強く惹かれたからです。
日常的に、「非常にはっきりと」ときたら、その続きは「わかる」であるはず。「わからない」という言葉が続くことに、このタイトルを見た日から細い魚の骨が喉に刺さったような、小さいものの長く続く違和感がありました。
この違和感を確かめるために、実際に行くことにしました。
思いっきりネタバレはNGのようなので抽象度高めですが、若干ネタバレ要素を含みます。
「目 非常にはっきりとわからない」を制作した目 [mé]の荒神明香さんはインタビューの中でこのように語っています。
「家やビルが当たり前のように建っているこの風景、みんなが普通に暮らしている日常というものを、天変地異が連続して起こっていた地球側から見たら、自分たちが普通だと思っていることが、変に見えてくるんじゃないか?という考えが生まれ、そのことを南川と話していく中で、今回のプランが出来上がっていきました。」
http://www.kaminotane.com/2019/12/04/7734/
誰の、というよりもどこからの視点から見るかによって、自分が見ている日常はまったく違ったものになるのではないか、ということでしょうか。
今回の「目 非常にはっきりとわからない」は、この体験を自分の視点を拡張的にしたかのように体験することができました。
自分は自分であるはずなのに、自分が「今」見ているものは、自分が見ていた日常ではない、という違和感、ゾワりとする恐怖をじっくりと味わいました。
まとめると…
自分が世界のことを「非常にはっきりとわからない」ことがよくわかる。
そんなインスタレーション作品でした。