言語聴覚士は就職先の種類が豊富!それぞれの働き方を紹介
言語聴覚士の仕事は、聞いたり話したり、食べたりすることに何らかの障害を持つ方の支援を行うことです。
そのため、活躍の場は多岐にわたり、就職や転職活動にも有利な資格とされています。
今回は、言語聴覚士として働くことを目指している方のために、言語聴覚士の就職先の種類やそれぞれの仕事内容、就職先を選ぶときのポイントなどをわかりやすくまとめました。
言語聴覚士の就職先の種類とそれぞれの仕事内容
言語聴覚士の就職先は複数あり、それぞれ仕事内容に違いがあります。
ここでは言語聴覚士の主な就職先と、その仕事内容を3つに分けてご紹介します。
1.医療機関
言語聴覚士の有資格者の就職先として、最もポピュラーなのが大学病院や総合病院、リハビリテーション専門病院などの医療機関です。
脳卒中や神経系の疾患などによって「話す」「聞く」「読む」「書く」などの機能に障害を持った患者さんに対し、症状に応じたリハビリを行います。
言語障害は、発症からなるべく早い段階でリハビリを始めることが推奨されているため、大学病院や総合病院などでは、リハビリを行う常勤の言語聴覚士が在籍しています。
また、回復期に移行した患者さんが入院したり、通院したりするリハビリテーション専門病院などでも、言語聴覚士によるリハビリが行われます。
2.老健・福祉施設
医療機関に次いで言語聴覚士の就職率が高いのが、介護老人保健施設(老健)や特別養護老人ホーム(特養)といった高齢者向けの福祉施設です。
高齢者は食べ物を噛んだり、飲み込んだりする際に使用する神経や筋肉の衰えにより、咀嚼摂食・嚥下機能に障害を抱えているケースが多く見られます。
また、認知症を患っている高齢者の中には、食べ物を食べ物として認識できず、上手に食事をとることができない方もいます。
言語聴覚士は、こうした咀嚼・摂食・嚥下障害を患っている方の援助を行い、食事に関する様々な問題の解決方法を検討します。
3.教育機関
知的障害や発達障害などを患っている子供は、同年代の子供に比べて言語に遅れが見られます。
言語聴覚士は、こうした子供のいる幼稚園や小中学校、特別支援学校、小児療育センターなどにおいて、ひとりひとりの子供の症状に合ったプログラムを組み、無理のないペースで言語の発達をサポートしていきます。
子供本人だけでなく、我が子の発達の遅れに不安を感じている家族の心のケアや、家庭で行うプログラムを提案するのも言語聴覚士の仕事です。
言語聴覚士の就職先の選び方のポイント
言語聴覚士として、どこに就職すれば良いのか迷っている場合は、まず自分がどんな仕事に携わりたいのかを基準に考えてみましょう。
たとえば、子供と接するのが好きなら教育機関、病気で困っている方の力になりたいと思うのなら医療機関への就職が適しているといえます。
また、将来的にキャリアアップを目指したいのなら、教育や指導体制の整っている職場を選ぶのがおすすめです。
一方、結婚や子育てとの両立を目指しているのなら、多様な働き方を認めている職場かどうか、産休や育休への理解があるかどうかも重視したいポイントです。
特に365日リハを展開している回復期リハビリテーション病院では土日や祝日が出勤となる場合もありますのでライフステージに適した働き方ができるかどうかも考慮することが大切です。 言語聴覚士の雇用枠が少ない職場では、産休や育休を取得しにくい可能性がありますので、ライフステージに適した働き方ができるかどうかも考慮することが大切です。
言語聴覚士として別の職種への転職は可能?
言語聴覚士として就職したものの、「他の世界も見てみたい」「自分の可能性を確かめたい」などの理由で、他の業種への転職を考える方もいるでしょう。
言語聴覚士として働いた方は、リハビリの知識や技術、スキルが豊富なので、理学療法士や作業療法士、介護職などの職種でも十分活躍できます。理学療法士や作業療法士への転職については、改めて指定された養成校を卒業し国家試験に合格する必要があります。
また、言語聴覚士は人と接する仕事ですので、対人スキルやコミュニケーション能力を活かして、接客業や販売職に転職するという方法もあります。
言語聴覚士として培った経験やスキルは他の分野でも活用できますので、幅広い分野への就職・転職を検討してみてはいかがでしょうか。
言語聴覚士は医療機関から教育機関まで、幅広い場所で活躍できる
言語聴覚士は、話す・聞く・読む・書くといった言語障害のある方や、咀嚼・摂食・嚥下障害などを持つ方の支援を行うエキスパートです。
大学病院や総合病院などの医療機関や、老健・特養などの高齢者福祉施設、小中学校や特別支援学校などの教育機関まで、幅広い場所で活躍することができます。
就職先を選ぶときは、自分がどんな仕事に携わりたいか、将来のライフプランに合っているかなどを基準に職場を絞り込むとよいでしょう。
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