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お前は家の子ではない橋の下から拾ってきたんだよ

2025.1.16
 家族が集まってお正月を祝います。
一段落して雑談を大人たちはし始めます。
その時なんだか、小学一年生であった私の話になりました。
「おまえは橋の下から拾った子なんだよ。」て、
一番上の12歳も離れている兄が言います。二番目の11歳も離れている兄も話を合わせてきます。
 
後の兄弟二人もそうだ、そうだって顔して、こっちを見ます。肝心の父も母も、にこにこ笑っているだけで何も言葉を発しません。
、私は、泣きべそ状態に。
「違うよね…」って母に請いますが、答えてくれません。
泣きました。
だって悲しいでしょ。私だけ橋の下から拾ってきた子だなんて。
じゃ、父母が違うの…。
 その「泣き顔と泣きじゃくる様子」を見て兄弟が大笑いしています。
ずっと後の年になってわかったことでした。昔は、一回生まれた子どもを橋の下でもどこでもに置いて、捨てて、そして拾い上げる。そうすると元気ないい子供になって育っていくという習慣というか儀式があって、それをしたのだと言うことを知りました。
それからは、「おまえは橋の下から拾ってきたんだ」と言われても、
ニコニコできる子どものなりました。


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