手袋に人の優しさ　日本のココロ意気

あれ、やばい。
落としちゃったかな。
ポケットを探ったけど、手袋が片方、ポケットに入っていない。
落としちゃったのかな。全部のポケット、ひっくり返したけどない。
  落としちゃったんだ。
直ぐ判断した。
元を辿ろう。
それに気が付いたのは銀行だった。
　銀行のドアを開けて、戻り始めた。20メートルほど戻って薬屋の角にあった、あった、あった、あった。
　私の手袋…茶色の手袋。
それも縁石の上に置いてあるようにある。どなたかが、ここに落ちてましたよってのせてくれて、アッピールしています。
　人の優しさ…日本の優しさを感じましたね。
　大概、靴片方とか、手袋片方とか、ハンカチとか、マスコットとか、木にかけてあったり、塀の上に置いてあったり、「ここにありますよ、いますよ」って、主張してくれるようなところに落とし物は置いてくれてあります。
　物を粗末にしない、物を大切にする日本人のココロなんですよね。
　実は次ぎの日、歩道に落ちている小さな縫いぐるみのマスコット二つ、
見つけた私も木の枝にかけてきました。