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飲水タイム表示画像の世界(2024ver.)

現在のJリーグの夏季の風物詩となっている「飲水タイム」
一定の基準に達した気候条件で行われる試合において、ハーフタイム以外の前半・後半の途中にプレーを止め、1分程度水分補給の時間を設ける制度です。

【7/5更新】2024シーズンの「飲水タイム」実施ルールについて - スポーツナビ (yahoo.co.jp)

前もって育成年代で導入されていたこの制度がJリーグに取り入れられたのは2016年。厳しさを増す夏季の熱中症対策の一環としての施策でした。

この飲水タイムが一気にメジャーになったのは、コロナ禍の中で開催された2020年と言えるでしょう。この年は夏季だけでなく、年間通して飲水タイムが原則毎試合行われたのです。
リーグ開催期間が短く過密日程であり選手への負担が大きいこと、そして、水分補給のボトルの選手間での共有が感染対策でできなくなったため、しっかりとした水分補給の時間を取る必要が出てきたから、という理由です。

コロナ対策が緩められた現在でも、夏の気候の厳しさは(ナイターであっても)増すばかりであり、飲水タイムはもはや当たり前の存在になってきています。

興味深いのは、Jリーグでしばしば「飲水タイムの前後で試合の展開がガラッと変わる」ということが起こること。
飲水タイムとはその趣旨上、監督から戦術等の指示を与えるための時間ではないのですが、それでも1分間のブレイクを経て戦い方を調整してくるチームというのは珍しくありません。
飲水タイムはチームの戦い方にも少なからず影響を与えています。



さて、このように飲水タイムが当たり前になった時代ですから、各クラブもそれぞれ飲水タイムをアナウンスするためのビジョン画像を毎試合用意することになります。

その表示画像は、シンプルにクラブカラーをバックに「飲水タイム」と大きく書き出すところから、選手だけでなく観客にも水分補給を促すところまで、ちょっとずつ個性が表れていますね。

↑今季のニューフェイス、金沢のゴーゴーカレースタジアム。
文字がビジョンギリギリまで出てるのがいいですね。


そんな中で、特に個性のある表示画像をピックアップします。
まず「広告系」

時期によっては毎試合登場する画像ということで、「水分補給」に紐ついた広告を一緒に表示するクラブが散見されます。

「水」関連のスポンサーを表示する岐阜。

天然水の宣伝を行う松本。

徳島は親会社が水分補給のプロフェッショナルみたいなところなので、当然のように飲料の広告が入ります。

富山はなんと飲料水を購入できるQRコードまで!
飲水タイムはビジネスでもあるのです。


次はマスコットが出てくる系

ヴィヴィくん

ジンベーニョ(かわいい)

清水は「広告系」と「マスコット系」とのハイブリッドですね。
Jリーグでも屈指のよくできた飲水タイム画像だと思います。

そしてFC大阪は、水の代弁者たるえふしくんが水分補給を伝えるという説得力の塊のような画像に…。


そしてそれ以外の特殊なスタイルもいくつか。

ガンバは飲水タイムに観客席を映して水分補給を呼びかけるという、独特なスタイル。こういう呼びかけ方もあるんですね。

藤枝はなにその言い方

そして栃木は…

滝の環境映像が流される。
栃木SCスタッフの飲水タイムに対するイメージがまず面白いですね。


以上、各クラブで独特の進化を続ける飲水タイム表示画像の世界でした。

さて、おそらく↓この画像が飲水タイム界隈で最もバズった表示画像だと思われるのですが、これを超えてくるチームはあるのでしょうか…?

※オタフクソースのスポンサーデーであることを示しているだけなのに、ソースで水分補給することを呼びかけた感じになったやつ。
情報量の少ないかつての広島のビジョンだから起きた奇跡ではあります。

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