あなたが生まれた国
中華人民共和国、ミンハオさんが生まれた国だ。
「中国に行ってみたい。ミンハオさんがどんなところで育ったのかを見てみたいから」
4年前くらいの私はぼんやりとそんなことを言っていた。
「大陸」と表現されるその国はあまりにも広大すぎて、「育った場所」と言うには違いすぎるのかもしれない。でも、北京も遼寧省も同じ国であることには違いない。
そして、「中華推しなら中国に行ってみない?」という友人の誘いもあり、そんなこんなで私の「中国へ行ってみたい」という夢が叶う日が来たのである。
24歳の私は世界で一番好きな人の生まれた国に、足を踏み入れた。
まず、中国では英語が通じない。
今まで行った国を英語の力技で乗り越えてきた私は、事前情報で「英語は通じません」という情報を得たにも関わらず、「いけるっしょ🎶」と高を括っていた。
……ナメていた。本当に通じない。
通じない上に、一生中国語で話しかけてくる。
こちらが分からなそうな顔をしていても、だ。
唯一めちゃくちゃ使える中国語は、
“我是日本人”
現地の人が、私たちと意思疎通が出来なくて翻訳アプリで何語にすっかな〜…と迷っていた時に、大学の授業で覚えたこれを差し出した。
オッ、なんだコイツ、日本人か!という顔をしていた。
その後翻訳アプリで「タクシー乗るしかないよね!乗りましょう!」と死ぬほど押しが凄かったけど。
そんな感じで中国の人たちは中国語で話しかける姿勢は崩さないけど、翻訳アプリで色んなことを伝えよう!と頑張ってくれる人が多かった。とても優しかった。
中国は何もかもの規模がでかい。
北京という都市だからという要因もあるかもしれないけど、建物がデカい。しかも何個も並んでいる。
紫禁城は広大な敷地の中にたくさんの建造物が並んでいる。
まるで今にもドラマが始まりそうな迫力だ。
景山公園から見渡した北京の街にはひときわ光を放っている建物があった。おそらくホテルだけどあまりに大きく、眩しすぎて、札束で殴られた気分がした。
万里の長城は最盛期には2万kmあったらしい。
私たちがリフトで着いたところから、見える限りいちばん高いところまで登ったはずなのに、それでもほんの一部だった。
そんな規模の大きなものを、険しい山に造り上げただなんて、大昔の人は凄すぎる。でも、生きていくには必要だったんだなと感じるし、それだけ生きることに必死だったんだなと思った。
今度ディズニーシーでソアリンに乗ったら「ここ行ったことあるんだよね〜^_^︎」ってドヤ顔で自慢するね。
ちなみに、降りてくる時は滑り台をソリのような乗り物で滑ってくることができる。結構長い時間楽しめる。
仮にも万里の長城って世界遺産なのにこんなのアリなの?と思ったけど、アリらしい。そんなところも好きだ、中国。
そして、中国はミンハオさんの国だ。
ミンハオさんが広告をしている牛乳と、KOLON sportsの店舗にあったミンハオさんの広告。
中国旅行中に1番テンションが上がったのが、万里の長城や北京ダックを差し置いて、この2つを見つけた時かもしれない。
世界を股にかけるワールドワイドアイドルだから、当たり前と言えば当たり前かもしれない。
でも、ミンハオさんが母国でも必要とされて母国で活躍しているのがすごく嬉しかった。
ミンハオさん、次は日本でもデカい広告待ってるね。
ここまで、中国のいいところを書いてきたけど、もちろん日本とは違って驚いたこともある。
それは「セキュリティの厳しさ」だ。
天安門広場に入る時にはまずパスポートを提示、その後空港のような手荷物のX線検査を受けなければならない。
それが天安門広場に入る時だけではなく、全ての地下鉄の駅にもあったから驚きだった。
街の至る所に警察車両と警察がいるから何となくビクビクしながら歩いていたし、空港の時点から(悪いことは何一つしてないけど)優等生ぶっていた。
そのような体制があるということは何らかの対策であると思うし、同時に日本がいかに平和で安全な環境であるかを感じた光景でもあった。
そんなこんなで2泊3日はすぐに過ぎてしまったけど、北京の良さを堪能できた気がする。
規模の大きい美しさに圧倒されながら、夢のような時間を過ごして、なんだかこれからの日々を丁寧に生きようと思える活力を貰った気がした。
みなさんも、「大陸」 いかがでしょうか?