I Don't Understand But I Luv U
SEVENTEENってずるいよね。
自分たちで曲を作るのに、全ての解釈は受け取り手側に委ねられている。
だから「ここはこういう思いで作ったの?」「ここはこういう意味なの?」と問いかけても答えてはくれない。
ただ、一方で答えが存在しないということは、受け取り手それぞれ思ったことがあれば全て正解であるし、それが各々異なっていたとしてもそれぞれが正解だということだ。
……てことは私が思ったことも1つの答えとして正解じゃない?
私は2023年FMLというアルバムがリリースされてから、ある曲に狂わされ、色々なことを感じて考えてきた。その曲が
I Don't Understand But I Luv U
それが私がパフォチのオンナで、パフォチの曲だからというわけではない。
正直、最初はF*ck My Lifeの方が歌詞的に当時の自分と重なるものがあって(転職活動をしてたので)、よく聴いていた。
だけど、いつの日からかI don't(以下略)の歌詞を知れば知るほど、曲中に散りばめられた全てのパズルのピースががパチッとはまってしまって、私が毎日聴く曲になった。
FOLLOW期間中もずっとこの曲のことばっかつぶやいて、ずっと1人で勝手に号泣してた←かわいそうに
衣装を脱ぐ演出がセクシーで、ただキャー‼️っていうだけの曲じゃないんだぞ❓というのを伝えたくて、懲りずに文字に起こしてみました。
これを読み終わった後に答え合わせがしたい!と思ってもらえるようなnoteになっていれば幸いです。
I Don't Understand But I Luv U
カムバ前、ライブ配信中に海外のファンからのコメントにあったこの言葉、そのままパフォーマンスチームの楽曲のタイトルになった。
あなたたちが何を話しているかわからない、
だけど愛してる
韓国語を母語としないほとんどの海外のファンにとっては、誰もが一度は経験したことのある感情ではないだろうか。
最近では多様な言語に対応しているコンテンツが増えてきてはいるものの、ライブ配信等の生配信にはリアルタイムでは字幕がつくことは少なく、何を言ってるかさっぱり?なことが多い。
それでも「好きという感情を伝えたい!!」という無償の愛が結集された言葉が「I don't understand, but I love you」だと思う。
奇しくもこのコメントが拾われたライブ配信は「Darl+ing」カムバ前の配信であり、SEVENTEENにとって初の「英語曲」だった。
この世界で英語話者は非ネイティブスピーカーを含めて約15億人と言われていて、世界の共通言語となっている。
英語曲をリリースするということは、それだけ歌詞を容易に理解できる人が増えて、心の距離が近づくはずなのに、そのカムバ前の配信で「あなたたちが何を話しているか分からないけど、」と言われたら何か感じるものがあったんじゃないかな。
そして、メンバーの半分が外国出身のパフォーマンスチームの曲になったことにも、何か理由があるんじゃないかと思う。
39:10秒くらいからコメントを拾ってくれてる
ホシくんが見られます
1.君は唯一無二
ここからは曲の歌詞と振り付けで、「こういうことを表現して、こういう思いを伝えたかったんじゃないかな?」というのを歌詞ごとに分けながら書いていく。
残念ながらこの曲はまだ公式から映像が出ていないので(あったとしても有料配信なので)、画像は私がソウルコンに行った時のものを使います。(かパフォチの皆様のインスタの画像を拝借)画角が微妙なので非常に見づらいかもですが、ご愛嬌ということで。
まず、問題の(問題の?)ここ、Highlightをスーツでキメた後に突然ジャケットを脱いでとネクタイを外しだす。とんでもない演出だ。
スーツというカッチリとした正式で堅い姿から、シャツのみでラフな姿になるところから、親しみやすい姿になるというか、「心の距離を近くする」意味があったんじゃないかと思う。
(と、思ったのはツアーが終わってからで、公演中はなんのこっちゃ分からず、とんでもない数のボタンを外す推しに開いた口が塞がらなかった)
君を好きになってしまった。
心が目に嫉妬するくらい、君のことが好きで君のことしか見えない。「君は唯一無二」
THE8が大きな美しい波を打ち、他の3人が腕を組みながら静かに揺れて波を表現する。心の奥から波のように湧き上がる感情を表現している。
ギターの旋律のように優しく流れていた感情が、「Zoom」突然急上昇する。
君の言語を理解しようとするけど、難しくて、めまいがして不安だ。
JUN以外の3人が向きを変えながら進んでいく様子が、どこか不安で、掴もうとしても掴めない不安さを表現しているように見える。
2.異なる言葉と、異なる時間も
다른언어와다른시간도
異なる言葉と 異なる時間も
이해하지않아도다알수있어
理解できなくても 全部分かるよ
この曲で伝えようとしているメッセージその①。
4人それぞれ違う方向に伸びた腕が時計で、「異なる時間」を表現しているように見える。
僕たちの言語が違おうが、違う時間を過ごしていようが、心では全部わかるよというのを伝えるように、THE8が「心」に手を当てる。
둘만이 비밀로 공유한 Password
ふたりだけの秘密で共有したPassword
우리 둘을 열어줘
僕たちふたりを開いて
Password=「2人だけの通じあった心」があれば、2人の思いは言語の壁をも超える、言語なんか関係ない。
우리 둘을 열어줘 はこの曲で2回歌われるけど、
2回とも真ん中にいるのがJUN。
「JUN」と「열어」といえば、
문さんを真ん中に、しかも開けてる振り付けまでしている(笑) パフォチの遊び心を感じた。
3.言葉よりも大事なもの
大変だ、どんどん欲深い人間になっていく。
世界に存在する言葉全てが「僕たちだけが知る姿で」なんて、まるで2人しかいないみたいな世界
感情がどんどん昂っていく。
알잖아우리사이엔
知ってるでしょ 僕らの間には
말보다더중요한게있잖아
言葉よりももっと重要なものがあるってこと
この曲で伝えようとしているメッセージその②。
この曲の中のDINOのパートは「알잖아」「있잖아」のように、こちらに語りかける口調の歌詞が多い。一番親しみやすく、メッセージを訴えかける力があるDINOだからこそできるパートだと思う。
ソウルコンでは(他の都市はちょっと違う)、1回目は胸に手を置いて、2回目はマイクを掴みながら歌う「말보다 더 중요한 게 있잖아」
言葉より大事なものがあるじゃん、と心を指しながら、そしてマイクを掴みながら力強い表情で訴えかけてくる。
この曲で伝えようとしているメッセージその③(最重要)。4回も繰り返している。
I Don't Understandで手を耳の近くに持ってきて
But I Luv But I Luv Uで胸の辺りをギュッと掴む
それは言葉には表されないけど、
耳(言葉)では分からないけど、
胸(心)では全てわかってるよ
というパフォチからのメッセージ
前述のパートにも1回目がTHE8、2回目がJUNのパートがあった。
異なる言葉と 異なる時間も
理解できなくても 全部分かるよ
と、
耳(言葉)では分からないけど、
胸(心)では全てわかってるよ
中国出身で、チーム内では外国人のJUN、THE8
小さい頃から言語も異なる異国の地で活動して、言語の面では誰よりも苦労が多かったに違いない。
その2人がこの歌詞を歌う意味を、重みを、考えずにはいられない。
4.見せつけるように君と僕
「君」を見て時が止まり、湧き起こる静かな波のような想いだった1番から、2番に入ると突然強気な歌詞が増える。
全身で震えるように思いを感じているTHE8、めちゃくちゃ「見せつけられている」
「시간의 구애 받지 않아 」直訳すると「時間の制約を受けない」、このパートで後ろの3人は何かにパンチをするような動きをしていて、時間の壁をも壊してくれる。
5.燃え上がれS2
「Love missile」「S2」、パフォチのオシャレなところが隠しきれていない、そして私がパフォチに宇宙を感じるのはこういう部分なのかもしれない。
S2についてはこちらの方の投稿をどうぞ。「S2」、よく見ると「アレ」に見えますよね。
이해하지않아도알수있어너
理解できなくても君が分かる
언어의장벽은그저거품
言葉の壁はただの泡
この曲で伝えたいメッセージその④。
ここまでで言葉の壁を越え、時間の壁を壊し、想いが通じあったからか、とても強気な姿勢がうかがえる。
「言葉の壁はただの泡」
この歌詞を歌いながら流し去っていくHOSHI。
パフォーマンスチームの長(おさ)であり、特攻隊長の彼にそう言われてしまえば、もう言葉の壁なんて存在しない。安心感が半端じゃない。
난 너의 안에서 오직
僕は君の中でただ
피어오른 꽃 지펴라 불꽃
咲き誇る花 燃えろ火花
そして、静かに湧き起こってきた想いは咲き誇る花となり、熱く燃えて火花を散らす。
おわりに
とても長い旅、お疲れ様でした。疲れたんじゃないかな(笑) パフォチの世界観を感じていただけたでしょうか?
最初の演出がヤバい!だけの曲ではないことが伝わっていたら幸いです。
私たち日本人は彼らとの間に「言葉の壁」があり、さらに簡単には会いに行けない「時間の壁」もある。
それなのにSEVENTEENの側から
「異なる言葉と 異なる時間も、
理解できなくても全部分かるよ」
「言葉よりも重要なものがあるじゃん」
「言葉の壁はただの泡」
なんて言われたら、手を差し伸べられたら、言葉も時間も異なっていようが関係ないんだ。愛があればそんなものは障壁になりえないんだ。
私が2023年SEVENTEENが好き、という共通点で仲良くなった人の中に台湾とニュージーランドの人がいる。
彼女たちも韓国語は分からないし、ましてや日本語も分からないけど、彼らに会うために、彼らのCDを買うために日本に来ていた。
SEVENTEENは言語も、時間も、地域も越えて愛されているよ。そしてこちらに歩み寄ってくれてありがとう。SEVENTEENからのメッセージは、しっかりと届いてるよ。
p.s