3年間の車上生活
こんにちは。
『音楽家として生き続けること』を永遠の課題としている、だいぞう(坂本大蔵)と申します。
今回は、基本的に音楽のことから切り離し、僕が経験した『3年間の車上生活』について書きたいと思います。
これを読んで興味お持ちの方は、ぜひ車上生活にトライしてみてください!(え)
僕が車上生活になるまでの経緯は、過去の記事をご覧ください。
・・・
1.車上生活とは?
さて、皆さんは車上生活というと、どの様なイメージをお持ちでしょうか?
この様なキャンピングカーで、ゆったりと旅を楽しみながらの車上生活!といったところでしょうか。
さて、僕が車上生活を送っていた車は
この様なタイプの車でした。
たまたま知人から、要らない中古車があるんだけど使う?という話をいただき、ありがたく譲り受けました。
このタイプは、後部座席を倒すとフラットになり、畳一枚分位の広さが確保できます。
僕はその上に、布団を敷いて寝ていました。
さらに、大きめの洗濯カゴに洋服を畳んで収納し、アコギ一本とアンプを積んでいました。
細かい雑貨は、座席の下に収納できるので、割りと広く使えていた様に思います。
この様に、車上生活とは読んで字のごとく「車で生活すること」を指します。
(言わずもがな)
さて、次は『車上生活になると何が変わるの?』について、書きたいと思います。
2.車上生活で変わること
まず、当たり前ですが炊事洗濯はできません。
ただ、できなくても十分成立します。
食事は全て外食...って、もはや常に外なので外食も何もありません。
お風呂は銭湯に行けば解決です。
(当時はプール付きの施設で、安く利用できた銭湯があり、プールトレーニングからの銭湯コース!なども利用していました)
洗濯はコインランドリーがあります。
トイレや朝の洗顔などは、公園などで解決します。
歌やギターの練習、曲作りは車の中でできます。
ステージングの練習は、深夜の公園を使っていました。
携帯の充電の為の電源も、カーソケットがあるので問題ありません。
また、僕の場合は車上生活の途中からは、モバイルPCとネット接続の為のE MOBILEを契約していたので、快適なネットライフも送れていました。
エアコンも完備です。
なので、実はそこまで不便をしません。
更に、そんな生活を続けていると
『家いらなくね?』
という思考になります(腐)
『成せば成る』
この言葉の意味を、身をもって体感したのはこの時期だったかもしれません。
3.車上生活でのデメリット
デメリット① <真夏は地獄>
真夏の車上は、閉めきると死にます。
夜間も相当暑く、家で閉め切っている状態と、車内で閉め切っている状態ではレベルが違います。
とは言え、エンジンをかけてエアコンをつけっぱなしにしても、走行してる訳ではないのであまり効きません。
窓を開けておけば良いのでは?
こちらは、大量の蚊の餌食となり死にます。
また、閉めきったまま寝ると、無意識に防衛本能が働き、目覚めると車外で寝てることがあります。
(もはや路上生活者)
僕はこれで『警察3人ほどに囲まれて目覚める』という経験もありました。
どうやら、ご近所の方が『人が倒れてる』と通報したらしく、完全に死体と思われた様です。
(社会的には死んでいたかもしれません)
そんな迷惑をかけない為に、僕が夏に取った対策は
『車の窓を全開にして各窓にムシコナーズを設置する』
でした。
これで夏も快適に過ごせますよ。
デメリット② <真冬も地獄>
車上生活がスタートしたばかりの時、雪が積もった日がありました。
『布団もあるし大丈夫だろう』
と思っていたのですが
車の壁の薄さや材質をなめたらいけません!!
寒いです。
ブルブルです。
また、冬の車上生活は精神的にやられがちです。
頭の中に『粉雪』が流れちゃいます。
(車上生活スタート時の経験だったので辛さ倍増でした)
とは言え、着込めば凌げる分、真夏よりはマシです。
※個人の感想です。
デメリット③ <意外とコスパが悪い>
当然ですが、外食、コインランドリー、銭湯にと出費は結構かさみます。
ガソリンも年々高くなっていたので(今はもっと高い)、生活費だけでも月15万程度は掛かっていた記憶があります。
また、家賃の更新と同じく車検もあるし、自動車税もあるし、節約の為に車上生活をするなら、おすすめしません。
デメリット④ <職務質問量が増える>
曲を作る時は、ノートに歌詞やコードを書くのに車内灯を点けるのですが、パトカーが目の前を通り過ぎると、大抵こちらに戻って来ます。
職務質問では、毎回正直に話していましたが、大抵笑って『がんばってください』と言われていました(笑)
さて、次はメリットについて書いてみます!
4.車上生活でのメリット
移動ができる家であること。
朝起きたら、そのまま目的地に向かうことが可能です。
前乗りも出来ちゃいます。
そして、精神的に強くなります。
人生観も変わります。
・・・以上です(笑)
経験談からいうと...
家はあった方が良いです。
僕も途中から『やっぱり家の方が良いわー』と思っていました。
ただ、『石の上にも3年』いうことわざもあるし、3年は続けよう決めていました。
とはいえ、途中からは楽しんでいました(笑)
この車上生活が辛く感じたのも、最初の1ヶ月程度でした。
結局は、気持ち次第で何とでも生きていけるなーと思った良い経験です。
そして、その環境になってからの方が曲は生まれました。
結論。
車上生活でも好きなことはできる!
寧ろハングリーになれる!!
でした。
そして、3年の車上生活を経て、再び『家』という環境を手にした時は、今まで気付かなかった『家のありがたみ』が分かりました。
水道の蛇口をひねれば水が出る。
ガスを点ければ温かいお湯が出る。
スイッチを押せば照明が点く。
偉人の偉業、文明の発達に感謝ですね。
さて、今回は『3年間の車上生活』について、書かせていただきました。
次回は、この3年間の仲での音楽活動や、心境の変化について書いて行きたいと思います。
皆さんの毎日が、心豊かなものになります様に。