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往復の生活の中で
こんにちは。
『音楽家として生き続けること』を永遠の課題としている、だいぞう(坂本大蔵)と申します。
今回は、前回に引き続き、地元に帰郷してからのことを書きたいと思います。
・・・
1.群馬と東京の往復生活
この生活には慣れて来たものの、体力的には中々きつい状況でした。
特にライブがある日の前日は、深夜までバーの仕事をしたのち、その足で東京に向かい車で仮眠を取ってからライブ。
その後、東京での仕事を片付けて一段落ついたら、再び車で帰郷。
(東京にいる間は車中泊でした)
それに稼働時間の割に、収入は交通費と駐車料金で大半が消えて行くコスパの悪さ。
(都心の駐車料金はほんと高いです)
こりゃいかんと思いつつも、しばらくはこの生活を続けていました。
2.地元での仕事
『地元でのバーの仕事は、時間通り働いていればお金になるんでしょ?』
なんて甘いものではありません。
お店の経営難もあり、こっちはこっちで大変な状況でした。
売り上げを上げる為の施策。
新メニュー考案に外での営業。
お客さんが少ない日には、自分の友人や知人などに連絡してお店に誘うことも多々ありました。
(誘うこと自体は構わないのですが、オーナーは徐々にそればかりをあてにしている感が否めず)
次第に『手伝う』というスタンスは、いつの間にか自分が切り盛りをする様な状況になっていました。
(中には、店と業者間の契約書のサイン等も、僕が書いたものもありました)
もちろん、仕事として携わるからには、一生懸命仕事をするのは当然です。
ただ、あまりにも丸投げされている状況に、少しずつ不信感を抱いて行きました。
3.終止符
そんな状態が続く中、オーナーが町中で喧嘩して動けなくなったり、挙げ句の果てには飲酒運転で車をぶつけて逮捕され音信不通に。
店には、僕以外にもスタッフを1名雇っていました。
(働き始めて間もなくだった記憶があります)
ただ、何も知らずに働きに来た人に対して、理由が理由だけに事情を話すこともできず...
状況をごまかしつつ、幸いスタッフの子の分の給料を支払えるお金はレジにあったので
『突然ですが申し訳ありません。経営不振から、店を閉店することとなりました。』
給料を渡し、辞めてもらいました。
(僕が言うことじゃない)
ちなみに、僕自身は最後の一ヶ月分の給料はもらっていません。
それよりも大の大人であり、人の上に立つ立場の人間がそんな理由で~ということに憤りを感じました。
もちろん、オーナーはお世話になった人です。
感謝の気持ちもあったし、長い付き合いの中で情もある人でした。
ただ、この時は人として尊敬出来ない気持ちや、一緒に仕事をしたくない気持ちが勝ってしまったのが正直なところです。
目上の人に、こんな言い方で申し訳ありません。
でも、言わせてください。
二度とこんな形で甘えないでください。
そして、次はあなた自身がもっと成長した時に連絡を下さい。
『人として尊敬できる存在』
そう思える日が来たら、その時はまた力になります。
当時、僕なりに考えて打ったメールです。
このメールを最後に、その日限りで僕は店を辞めることにしました。
4.車上生活の始まり
おそらく店は、数日の間は閉めることになる為、その間の業者さんへの手配や休店の手配だけは済ませました。
(この作業中にも、何かしらの嘘が発覚してがっかりした記憶があります)
数日後、オーナーは連絡が取れる状況になったらしく、メールが返って来ましたが(そこは電話じゃね?と思いましたが)、まず謝罪の言葉ではなく、自分のことだけしか書いてない様な内容に呆れて、未払いの給料の話をする気にもなりませんでした。
僕自身は、地元と東京の行き来に色々限界を感じていたことと、母の状態も良くなり、地元に居続ける理由もなくなりました。
記憶では、3ヶ月~4ヶ月程度の期間だったと思いますが、この生活サイクルに終止符を打ち、東京での本格的な車上生活が始まるのでした。
・・・しかし、この時ほど人を見ていて『反面教師!』と思ったことはありません(-.-)y-~
次回は、『車上生活のすすめ!』について書きたいと思います(違う)
余談ですが、この出来事をきっかけに、この曲が生まれました。
当時、車の中でアコギを弾きながら作った曲です。
のちに、この曲をライブで初演奏した時のLIVE音源が、音楽雑誌のDVD付録に収録されました。
(活動名義が変わっていますが、その話はまた改めて)
ご興味ある方は、こちらからダウンロードしてご試聴ください。
※そのオーナーとは10年の時を経て和解し、今では再び良い関係に戻りました。