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ラストランに降り注いだ光

3/9の中山競馬場は日差しが強く陽気な天気だったが、スタンド側から馬場に向かって吹く風はとても強く、まだまだ春が遠いことを感じさせた。
国旗を掲揚しているポールは常に傾き、グランプリロードは立っているのがやっとのほど。
金曜の降雪もあり馬場は芝・ダートともに重馬場だが、空気は澄んでおり絶好の撮影環境だった。
そんな中山競馬場のメインレースにククナが出走。
私の友人の大切な出資馬なので、その様子をしっかりと撮影することにした。

返し馬に現れたククナは馬場入りしてゆっくりと歩みだす。
まるでラストランと分かっていて噛みしめて歩いているようだった。

ゆっくりとキャンターに入り、4コーナーポケットへ向かっていく。

ゲートへ向かうククナの後ろに3頭の馬が続く。
そのすべてが関東馬。
まるで大先輩を慕い、送り出すかのよう。
更にククナの後ろにはクラシックをともに戦ったルメール騎手。
なんともエモーショナルな1枚。

西日に照らされるククナは神々しく美しい。

ゲートが開き、ラストランへ向け走り出す。
耳を絞りその目に闘志が宿る。

4コーナーを手応え良く回ってくる。
さぁ最後のひと踏ん張りだ。

脚色は良く、勝ち負けを予感させる。
私は叫びながらシャッターを切った。
人馬一体、鬼となってゴールへと向かう。

引き上げてくるククナ。
迎える陣営。

※ピントが騎手に合っているのはお許しを

ここまで愛情を注いできた厩務員さんは号泣。
ファンからもお疲れ様の言葉が届く。

3歳クラシックから頭角を現すものの、重賞で負かされた馬はソダシ・ピクシーナイト・アカイトリノムスメなどGⅠ馬たち。
春のクラシック以降は自己条件からオープンまで勝ち上がるものの、決して順調に階段を上ったわけではない。
そして再び戻った重賞戦線。
またしてもククナはあと一歩足りなかった。
ファンはいつか報われて欲しいと願ってやまなかっただろう。
ラストランで念願の初重賞制覇とはならなかったが、ファンからすれば最もククナらしいラストランだったと思う。
ククナ、本当にお疲れ様。

今後、ククナが成しえなかった重賞制覇は子供が受け継ぐことになるだろう。
その夢を一緒に追いかけられる出資者が私はうらやましい。
出来れば私も出資、もしくは撮影という形で応援したいものだ。

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最後に
出資者の皆様、長い期間応援お疲れさまでした。
本ページに掲載した写真につきましてはご自由に保存・現像していただいて構いません。
なおnoteやⅩでアップした写真はサイトの性質上画質が落ちております。
私としてはククナのラストランを出資者の方に最高画質でお届けしたいと強く思っております。
以下、こちらのサイトからダウンロードいただけますので是非ご活用ください。


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