【ソロ曲】円城寺道流が師匠に伝えたかった事【鑑賞感想】
アイドルマスターSideMをアニメから履修し、アニメで流れた曲は全て聴いた。
音楽は基本作業BGMとしてのみ聴くので、曲が気になれば後で歌詞を確認するスタイルである。
『From Teacher To Future!』の歌詞を読み、またS.E.Mに泣かされた俺は、気付けばサブスクに入っているSideMの楽曲を全て聴いていた。
全てが尊く美しく、彼らの輝きを最大限に現した曲ばかりでSideMの事が更に好きになった。
そんな調子なので、THE 虎牙道の曲を聴いたのは、彼らの担当になってからしばらく経った後。
『Hungry?』を聴き、エッほぼflowじゃね!?と思わず作曲者を確認したり、巷で話題の『その場所へ行くために-KEEP ON FIGHTING- × RULE ~牙ヲ穿テヨ~ BATTLE MIX』を聴く術が現状ないことに落胆する中、THE 虎牙道のメンバー3人それぞれのソロ曲を聴いた。
聴いたのは、
THE IDOLM@STER SideM 49 ELEMENTS -06 THE 虎牙道
ユニット曲1つと、ソロ曲が1人一つずつ入っているCDだ。
本当は一つずつ曲の感想を書きたかったのだが、それぞれに感じた想いが多すぎて冗長になる。
ので、まずは俺の担当、円城寺 道流(黄色い子)のソロ曲について語ろうと思う。
※以下、個人の感想です。
音楽の知識が毛程もないため表現足らず、間違いがあるかと思われます。
途中、曲を聴いて想像した世界へトリップしており、妄想を仔細に語っています。全くの解釈違いとなる可能性がありますが、感じ方は人それぞれということでご容赦願います。
Determined Soul
(歌:円城寺道流 cv.濱野大輝さん)
google翻訳すると、「決意の魂」だそうだ。
イントロで確信した。これは凄い曲だと。
歌が流れて感動した。これは心して聴かねばと。真横で一言一言丁寧に伝えてくるような、道流の気持ちを最も近くで教えてくれているような、そんな歌声。力強くはっきりとした声で、物語の語り部のように歌ってくれる道流の魂の歌は、思わず襟元を正して聴きたくなるほど心に響いた。
以下、歌詞を見て思考しながらじっくり聴いた俺の心の叫びを読んでいただけたら幸いである。
(歌詞①)
確かなプライドだった
あのときに 味わった衝撃
それは燃えそうな想い
ずっと知っていた強さ 嗚呼
そもそも、「あのとき」とはいつだろう。
俺は、怪我で柔道を辞めざるを得なくなった時ではないかと考えた。
道を断たれた絶望、今までの全身全霊が水泡に帰した無力感、長く続く柔道の道を歩んでいく他者への嫉妬、自分だけ得るものがもう無い事への怒り…続く歌詞の「燃えそうな想い」はこれだけの無念が詰まっているような気がした。
その後の「ずっと知っていた強さ」とは、それらを「仕方のないこと」として過去のものにする理性的な強さではないか。道流は頭が良いから忘れる事はしないし出来ないだろう。胸の内に秘め、日々生きていた。耐え忍ぶ強さ、痛みを堪える強さを、一体いつから身につけたのだろう。身体の痛みはいつか消えるが、心の方はどうだったのだろうか。
ここから、俺と一対一で語り合ってくれた道流は現在、そして未来のことを歌い上げる。
(歌詞②)
進化していくMy Soul
証明する覚悟を 胸に
道流が胸に手を当て、自分の心と向き合っている描写が思い浮かんだ。道流が証明したいものとはなんだろうか。気づけば俺も目を閉じて考えていた。
サビへの導入とともに目を開けると、なんとそこにはステージの上で高らかに歌う道流の姿があったのだ。
(歌詞③)
立ち止まるな 挑戦し続けて
自分が 今 変わり出す
…とうとう、俺は担当のソロ曲で空想上のライブを生み出した(狂)
でも、本当に見えた。新たな自分となり、大勢の観客の前でキラキラ輝きながら自分の決意を歌に込める道流。俺も観客席にいる。俺の隣でこっそり過去を話してくれた彼は、壮大な音楽とともにサビで一気に舞台上の人間へと変化し、自身の想いを観客に伝えるパフォーマーとなった。観客席で観る俺は、もう涙が止まらない。
(歌詞④)
何度も 倒れたとしても
決意は折れることないから
元格闘家である分、「折れる」「倒れる」の文言を彼が使うと深みが増してくる。
この時点で、俺師匠は泣き崩れているが、物語(ソロ曲)は終わりではない。
2番の歌詞冒頭で、ふとステージの明かりが消え、辺りが暗くなった。こちらにはかろうじて道流のみ視認できる状況。道流はまた2人っきりになって過去を振り返ろうとしているのだ。(本当だって!BGMが大人しくなって道流がこちらに語りかけているように聴こえるんだ!聴いてみて!!)
(歌詞⑤)
静かに振り返った
あの時に 食らった一撃
それが目標になって
また道ができていく 嗚呼
切磋琢磨でもっと
遠く歩いていける そうだろ?
これは何の思い出を振り返っているのだろう。
ビルの皆を救うためアイドルになると決めた日か、ユニットメンバーのタケルや漣をライバルと認識し自分の為に勝利すると奮起した日か。
アイドルとしての日々は彼に沢山の可能性を見出し、そのどれもが道となって彼の前に現れた。
彼には素晴らしい才能があって、存在が国宝レベルだと俺は思っているのに、「切磋琢磨する」事で進める道があると地道な発言。本当の意味で「勝利」したいんだなと強く思わされた。
暗かったステージに段々と明かりが灯っていく。
客席にも1人ずつ明かりが移っていき、一面光の海となって道流の新しい世界を祝福する。
その中で歌う道流の目はキラキラと宝石みたいで、この光景を一生見ていたくなる。
彼が一生懸命頑張ったおかげで得たものたちに囲まれて、ずっと笑顔でいてほしいと願ってやまない。
(歌詞⑥)
新しい世界 選び取ったのさ
心は 今 動きだす
時に 支えられながら
真っ直ぐ 迷わずに目指した
観客席に向かってたくさん手を振ってくれる道流。俺師匠はペンライトを振りながら思う。
もはや彼に手に入れられないものなどないと。
(歌詞⑦)
どこまでも 行けるさ
終着点は 見えないけれど
「師匠には沢山のものを貰った」と道流は言うけれどぶっちゃけ何も渡してない。貰ったのはこっちの方だ。
道流から沢山のものを貰った。道流みたいな本当に強い人の行動を見て、俺も見習おうと思った。うだうだ考えず勢いで始めてみる潔さを知った。おおらかな態度を見てセルフコントロールの参考にしたし、何より道流を守るためなら何でもできると心に火をつける動機になってくれた。
道流に出会えたから見られた景色が沢山ある。
(歌詞⑧)
鉄の意志で貫いていけ
握った手に この想いを
道流には背負うものが沢山あると思っていたけど、彼は何と背負うのでなく掌に握っていた。 こんな大らかなことがあるか。いやない。
道流にとっては辛いことも些末とは言わない。普通に傷つくし、大変な思いをする。
けど嬉しい思い出も全てまとめて自分の力に変えて、握りしめた拳を頭上に掲げ、勝利を宣言するのだ。最高に格好いい姿、此方からも見えてるよ。
もう涙で前が見えない。曲はいよいよ大詰めだ。まだまだ妄想は止まらない。
曲の終盤、大サビに向けてしっとり歌う箇所があって、その時の歌詞がこれ↓
(歌詞⑨)
この自分に 重ねてきた日々
全て 噛み締めていくさ
道流の一人称とも被ってより"彼"を感じる箇所である。
道流が今まで過ごした時間、経験、そして自分に関わった全ての人達を連れて頂点へ行きたいという強いメッセージを感じた。
それは何より、アイドルという道を作った師匠に対する言葉で。
プロデューサーが選んだ道は何も間違っていないという証明をアイドル自らくれたわけで。
掲げた拳を開いて、こちらに差し伸べる。
ステージにいる道流の目にはきっと、他でもない頂点へ二人三脚したい人の姿が映っているのだろう。
「一緒に頂点へ行ってくれますよね?」という優しくも有無を言わせない強い意志を感じる。
もしかしたら道流は、いつか頂点に立った時、トロフィーを掲げるのは自分の大好きな人達の手と一緒がいいと思っているのかもしれない。
そうしたら皆で胴上げして、道流を頂点のさらにその上へ連れていくよ。
(歌詞⑩)
立ち止まるな 示し続けてく
自分が 今 変われると
何度も 倒れたとしても
決意は折れることないから
Determined Soul ここに…
上記のことを踏まえれば、これも道流の意思表明だ。
「変わるには倒れる必要がある。けど挑戦はやめない」
とこんなにも力強く言われたら、此方も腹を括るしかなくなる。
俺から言えることはただ一つ。
道流ーーーーっ!!!好きだーーーーーーーっ!!!!!!!!!!
観客席から身を乗り出したところで、曲は終わった。
自分で読み返したが…なんだこいつ。自分でもちょっと引いた。
脳内で何が起こってるんだ?めちゃくちゃ楽しかったです。
読んでくださった方ありがとうございました。
以下、いらないまとめ
(歌詞①)
道流が師匠に一対一で過去を打ち明けている
→
(歌詞②&③)
道流の語りを聞いて気付けばライブステージへ。大勢の観客に囲まれ自分が過去を乗り越え強く生きていく意志を歌い上げる道流に感動。師匠も観客の一員として聴き入り、号泣。
→
(歌詞④)照明が落ち、観客は道流の姿しか視認できなくなる。道流との対話その2。道流は自身のことを話す時、こっそりと伝えてくるので(公にしない)、ここでも一対一の構造が作られている。
→
(歌詞⑤&⑥)サビでまたステージが明るくなる。新しい世界を生きる道流を観客が祝福。観客も、道流がこの道を選ばなければ出会えなかった存在。道が交わったことを認識させられる。
→
(歌詞⑦&⑧)道流が今後の目指していきたい姿を歌い上げるシーン。全ての想いを掌に込め、頭上に掲げる。
→
(歌詞⑨)ラスト大サビ前のシーン。掲げていた手を開き、此方へ差し出す道流。大きなステージで、世界には俺と道流の2人。自分の覚悟は伝えた、ならば貴方もアイドルの道を極めるための努力をしてくれますかと最後に問いかける道流。答えなどもう決まっている。
→
(歌詞⑩)心の中で合唱している。観客一人一人が師匠で、それぞれ心の中の道流と頂点を共に目指すことを誓い合う。俺は道流への愛を絶叫する。
…改めてトリップ具合がえげつないと自嘲するが、俺はこのソロ曲で円城寺道流の真骨頂を見た気がする。
道流が苦難と思うことは「ある」と正直に言ってくれた。
「多くの人に支えられた」と素直にいうのは実は勇気のいることだ。
自分の弱さを認めることになるから。強さと弱さを受け入れた道流は、輝かんばかりのステージの上に立てる器である。
だがそれでもなお、本当に言いたいことは俺師匠の目を見て言ってくれるのである。
これからも支えていてほしいとアイドルに直で言われれば、もうプロデューサーとしてやるべきことは一つであろう。
まさに「円城寺道流という男」を具現化した曲だった。
以上がまとめきれてきない思いの丈を綴った感想である。
他の道流担当である人は、この曲を聴いてどんな感想をもったのだろうか。是非とも聞きたい。
きっとあらゆる見方のできる曲だと思うので、よければ聴いてみてください。
円城寺道流というアイドルを知ることができます。
終