能登半島地震ファクトチェックシリーズ2「学校のグラウンドにヘリ下ろせるだろって言ってもねぇ(輪島中学校)」をファクトチェック
野嶋ゼミ2年のファクトチェックチーム柴田です。
今回は「学校のグラウンドにヘリ下ろせるだろって言ってもねぇ(輪島中学校)」という投稿についてファクトチェックをしました。
1.検証対象
この投稿は、2024年1月10日にX(旧Twitter)に投稿されたもので、1月16日時点で1542万回表示・7.6万いいね・9779リポストされていました。(現在は写真は削除済み)
この投稿の趣旨は、グラウンドが地割れしているためヘリコプターが着陸するスペースがないというものと考えられます。
なぜこのテーマを選んだか
・閲覧数が多く仮に誤情報だった場合に非常に大きな影響があると考えられるから。
2.検証結果:誤り
「全て、もしくは根幹部分に事実の誤りがあると評価する」というレーティングの「誤り」に該当すると判断しました。
3.検証過程
①輪島市の被災後の姿なのか
写真自体の出どころはおそらく1月2日に北國新聞・富山新聞より掲載されたものだと考えられる。また、googleマップのストリートビューからも、投稿されていた画像とほぼ一致する校舎と思われる建物が確認できたため、写真は輪島中学校の被災した後の姿と考えられる。
②航空写真を確認
時事通信社にて掲載された航空写真を見てみると、グラウンド中央より手前側では地割れが確認できるが、校舎側では地割れは起きておらずヘリコプターが着陸できそうなスペースがあるようにも見受けらた。
③実施にヘリコプターが着陸したとの記事も
1月2日時点での記事内では、輪島中学校内のグラウンドにヘリコプターが着陸し、毛布などの物資が届けられたということが記載されていた。
4.まとめ
地割れという状況自体は起こっていたが、投稿以前に実際にヘリコプターが着陸できている。そのため、「ヘリが着陸できるスペースがない」という投稿の根幹部分に誤りがあると判定した。