2024衆院選ファクトチェック:コンビニ住民票誤発行で河野太郎氏「ぜんぶ富士通が悪い」発言をファクトチェック
はじめに
こんにちは。3年野嶋ゼミファクトチェック班斎藤・柴田です。
今回は、マイナンバーカードを利用したコンビニでの住民証発行で、別の人のものが誤発行されたことに対して、自民党の国会議員・河野太郎氏が「ぜんぶ富士通が悪い」と発言した言説についてファクトチェックします。
検証対象
今回の検証対象はXで2024年10月6日に投稿され、42万表示・1.3万いいね(10月10日現在)がついています。発信者は、東京都知事選にも出馬した、うつみさとる氏であり、かなり影響力が高いと考えられます。今回の投稿には、コミュニティノートがついていたため参考にしていきます。
検証過程
①河野太郎氏は会見内で「ぜんぶ富士通が悪い」と発言したのか?
一連の騒動を受けて、2023年5月9日にデジタル庁にて行われた会見(デジタル庁よりYouTubeにて公開されているアーカイブ参照)では、河野太郎氏が「ぜんぶ富士通が悪い」との発言は一切ありませんでした。
ただし、システム開発を担当した富士通JAPANについての言及があり、システムの停止と再点検を行うようデジタル庁から要請したとの発言がありました。
②ニュース内で「ぜんぶ富士通が悪い」というテロップが表示されたのか?
投稿内の画像は、前述の記者会見と同日に放送されたニュース番組「イット」のものと考えられます。
番組内では「ぜんぶ富士通が悪い」とのテロップは表示されず、加工画像である可能性が高いことが分かりました。
検証結果・まとめ
今回は、河野太郎氏は会見内で「ぜんぶ富士通が悪い」との発言をしておらず、また、番組内でもテロップが表示されていないことから加工画像であることが考えられるという点から、虚偽と判定しました。選挙も近いなか、こうしうた投稿には政治的な思惑も関係している恐れがあり、我々としてもしっかり注意していかなければなりません。