『雨に濡れた月』
『雨に濡れた月』
【楽曲構成】
田中 誠:ヴォーカル、アコースティック・ギター
みやけ かおり:エレクトリック・ベース
田久保 有:エレクトリック・ギター
MIO:トランペット
佐藤てつお:ドラムス
この曲は、1つの部屋でヴォーカルギター、ベース、ドラムで一発録音。エレキギターとトランペットは後から。
ヴォーカルマイクにアコギの音も、ドラムも音も入り込むけど、一つ一つ鳴らした楽器が空気を揺らして重なり合って混ざり合う温かみのある音を録音したくて今回はその録音方法に。
後からの編集は無理なのと、2テイクしかする時間ないので緊張感はあったけれど、とても良い緊張感で。
あの瞬間に誰かを思ったり、完成して誰かが聞いてくれるのを想像したりして一音一音繋いで録音しました。
より細かく温かみを出したくて、ドラムをスティックじゃなくてワイヤーブラシにして、アタック感が欲しかったので先端を輪ゴムで縛ってみたり。これはクラムボンの伊藤大助さんが”Re-clammbon2”の『Re-Folklore』 でやってるのを覚えてて、試してもらったら抜群に欲しいサウンドでした。
この曲だけはライブでたくさん育ててきた曲なので、絡みがとても素敵やなと思います。
エレキギターとトランペットの左右の混ざり合い方が、大サビ終わりの最後とか1音とか、別々の世界に向かう感じがとても素敵だなと思います。
間違いのない完璧な音源を作ろうと思ったらきっと容易いけど、こうゆう方が心底楽しいです。
最後の音を弾き終わった瞬間に体が震えて、じんわり感動したのを今でも覚えてます。
あ、この曲はタイトルを一番に思い付きました。
タイトルが心臓にピタっとハマって、そこから3時間くらいで歌詞もメロディーも大体できたと記憶しています。
”雨に濡れた月”。
聞くタイミングによって、天気や風景、想い浮かぶ人が違ったりして不思議な曲だなと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?