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わたしの物欲は一体どこへ消えたのか

最近「こ、こ、これが欲しい!」とドキドキ胸をときめかせるような、めくるめく物欲をかき立てるようなものにとんとお目にかからなくなりました。

二十代の頃はバッグを見たり素敵なパッケージのコスメを見たりして「あれも欲しいこれも欲しい」と思っていたのに一体どうしてしまったというのか。何かが欲しいという気持ち自体がなくなったわけではなく、ただ「うわぁーこれ欲しい!」という高揚感がなくなってしまったのよ。

今ではバッグも軽くて変なロゴが入ってなくて使いやすければよし、コスメも動物実験してないお手頃価格のもので大満足、洋服も着心地がよくおうちで洗濯が出来て皺になりにくければオッケー、みたいな感じに落ち着いています。

今でも普通に物は買っているけど「これ、買おうかな」→買ってどれくらい使うか冷静に考える→コスパを考えて納得がいけば買う、という感じなので、前みたいにふわふわとした気持ちで買っているわけではないんですよね。鍋釜だって家電だって買ってるけど実用品だし。

しかしわたしは気付いてしまいました。二十代の頃あれほどどうしてなんでもかんでも欲しかったかというと自分に自信がなかったからなんだと。自信がないから雑誌やメディアがおすすめしてくる「これ買っとけば間違いないアイテム」であるあれやこれを買いたかっただけなのです。

現実的な話をすると二十代の頃って「欲しいもの」に対して圧倒的に手持ちのお金が足りなかったのもあると思います。買いたいけどお金がないから買えない、悔しい→欲しい気持ちが募るという感じ。

これはある程度年齢を重ねるにつれて自由になる金額が増えて「これ買おうと思ったら買えるお金はあるけど、でも必要ないからやっぱり買わない」「どうしても欲しかったら買えばいいけど、今は買わなくていいや」って思えるようになったのもありますね。

そんなわたくしですが、最近はアメリカの地方で売りに出ている古いお屋敷の物件情報を見て胸をときめかせています。あぁ、この家を買いたい、このお庭にバラなんぞ植えてみたい、ここらへんにこういう敷物を置いて家具はこういうのを揃えて冬はこの暖炉の前でくつろいで・・・とか考えるだけでうっとり。しかも家、買えないこともない値段なんです(地方だから)。

でも今はそこへは引っ越せないのよ、だって夫が転勤族だから!!!うぅぅぅっ。十年後のリタイアに期待しよう。

ということを考えると「欲しいけど買えない」っていうのがやっぱり一番物欲をかき立てる要因なんじゃないかと思うんですけど、皆さまどう思います?

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Daisy Barber
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