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ファンダイクとハーランド

サッカーが好きです。息子もサッカーをし、稚拙ながらボランティアコーチも務める程度には好きです。

少し前の試合になりますが、3/11 イングランドのサッカーリーグ「プレミアリーグ」でのリバプール(以下LP)vsマンチェスター・シティ(以下MC)の試合。

MCのエースであるハーランドにボールが渡ります。
目の前にはLVのディフェンダーのファンダイク1人。

前方に広大なスペースが空いており状況は絶対絶命のピンチ。
ハーランドは類稀な決定力とスピード、更にはフィジカルの強さも合わせ持つ現在最強クラスのフォワード。

猛スピードでドリブルしてくるハーランドに対し、ファンダイクは元来セオリーとして禁忌とされてきた「敵に背を向けてディフェンスする」という選択肢を取ります。

スピードに乗りつつ細かなステップで相手の裏を取ろうとするハーランド。
背を向けつつも顔は決して相手から逸らさず、ハイスピードのままマークを外さないファンダイク。
ボディフェイクやステップでお互いがお互いに相手を誘導し、ハイレベルな駆け引き。

最終的に、ハーランドは悪い体勢で利き足ではない左足でのシュートを強いられ、キーパー真正面にシュートを打たされて無得点に終わります。


ディフェンダーは相手に得点をさせないのが一番重要な仕事ですので、この場面はファンダイクの勝利。


自分自身ディフェンダー経験がある事から、これには強い衝撃を受けました。
「そんな守り方あり?!」と。

しかし、何度動画を見返しても、完全に「あり」。むしろ正解にしか見えない。

ファンダイクはこれまでの経験や自分の能力からこのやり方を編み出したのでしょう。ただ背を向けて走るのではなく、短くも濃密で凄まじい駆け引き。

ぶち当たっている問題を解決する為に必要な事を考えて突き詰めていけば、「これはやってはいけない」という事は本来無いのだな、と感動しました。

「100通りの常識の中に101通り目の常識を出してくる人間こそが天才だ」と昔何かで聞きました。
実際には天才などではなく、課題について真摯に取り組み、考え続けられる人こそ101通り目の常識を出す人なのでしょうね。


ファンダイク、ハーランド、ありがとう。
やっぱりサッカー最高!⚽️

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