表とグラフの解説その1

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今回の記事は全て↑の中に記されているグラフの解説で、自分自身で調べたものではありません。

内容について細かいことを書いたら大変なのでできませんが、海外で成り立っているトレイルのいくつかはこういった調査がそのトレイルの価値を裏付けているようです。という概念の紹介です。

前回の記事で紹介した4か所でのアンケート、聞き取り調査のデータを基に上述のレポートの中で表されている表やグラフを見ていきたいと思います。

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この表の左側に並んでいるのは各トレイルの名前ですね、各トレイルに対応して上に並んでいる項目を見てみると、左から

・推計トレイル利用者数

・利用者数の中のビジターの割合

・ビジターの中のニュージーランド在住者の割合

・ビジターの中でトレイルを唯一のもしくは主な目的としている人の割合

・(ローカルとビジターを合わせた)利用者の中でトレイルを唯一のもしくは主な目的としている人の割合

この表を見るだけでも町のことを知っていればいろいろと分かってくることがありますね。クイーンズタウンの数字が特徴的かつ自分も住んでいたのでわかりやすいのでクイーンズタウンを中心にちょっと考えてみます。

(推計トレイル利用者数)に関してはクイーンズタウンは圧倒的に多いです。これはクイーンズタウンが観光で成り立っている町として他の地域と比べて大きな存在感があることが分かりますね。

(利用者数の中のビジターの割合)を見てみると、他の3地域は同じような割合なのに比べてクイーンズタウンは6割弱。ローカルの人の利用率が高いことから住民の生活の道としての利用率が高くて前の記事で紹介したようなBike to Workの奨励にも貢献していると言えそうですし、ローカルの人の日常的な健康維持やなんかのアクティビティとしての利用率も高そうです。他の地域は平均して86%がビジターを占めているので地域に対して何らかの形でお金を落としてくれる可能性が高い人が多いとも言えるかと。

(ビジターの中のニュージーランド在住者の割合)は一つ前の項目とあまり変わらないですが、Hauraki Rail Trailは96%とほぼニュージーランド在住者が占めていますね。ハブ空港を通して海外からやってくる観光客の平均的な行動範囲、行動パターンからは離れたロケーションにあるのかもしれませんし、加えて利用者数はクイーンズタウンに次いで多いのでクオリティーや難易度が少し高めで気軽に行けるというよりはしっかり準備したうえで行く長期滞在に向いている設計なのかも。

(ビジターの中でトレイルを唯一のもしくは主な目的としている人の割合)((ローカルとビジターを合わせた)利用者の中でトレイルを唯一のもしくは主な目的としている人の割合)の項目をみてもHauraki Rail Trailはトップなので、観光目的地(destination)となりうるトレイルのクオリティーとルートの豊富さがあることが考えられますね。この中でクイーンズタウンの割合が圧倒的に少ない理由として、クイーンズタウンに来る人の多くは他のアクティビティー目的もしくは滞在中のアクティビティーを主な目的としない一般観光客が多い土地柄が表れていると思います。実際に住んでいるとよくわかりますが、休暇を利用してクイーンズタウンという町に滞在するのが目的の人(リゾートを満喫する富裕層)が多い中で、滞在中にちょっと気が向いた時に「ちょうどいい」アクティビティーとしてトレイルを選べるような状況(バイクショップの多さ、E-Bikeを含むレンタルバイクの豊富さ、気軽に行ける範囲と距離)ができていることが言えるかと。主な目的ではないにもかかわらず、利用者の数はおよそ10万人という数字から見ても分かるように町にやってくるお客さんとローカルの行動の特徴と指向をよく理解して、それに合った計画を立てたクイーンズタウンはうまくやっていますね。Queenstown Trail Trust恐るべし!

上で述べたことがこのグラフでより分かりやすくなっています。

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分かりやすく表すと、Hauraki Rail Trailの利用者は「よっしゃ!いくぜい!」のノリで行く人が多く、Queenstown Trailは「あーよさそうじゃん、今日天気良いし。ちょい行ってみる?」のノリですね。

この中だけでも、他のデータと合わせてもなんとなく理解できることは沢山ありそうですが、今回はこのくらいに。

長くなるので、個人の消費行動に関する表については次回。

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