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物価高に便乗して全社員の年収を20%以上アップした話

こんにちは、アスタリストの池上です。久しぶりのnote投稿です。
今回はタイトル通り年収をアップした件について書いていきたいと思います。

概況

ここ最近、円安等による物価高から賃上げの圧力が高まっており、経団連はベアでトータル6%ほど、NTTは新入社員の初任給を14%ほどアップすると報道されています。

2013年から物価を上げるべく日本銀行が大規模な金融緩和を続けてきたわけですが、結果としては、ウクライナ戦争による資源高騰や通貨の金利差による円安という外部要因によって物価が急上昇することとなりました。特に通貨は、1年前の2022年11月には1ドル約114円だったのが、2022年11月9日は1ドル約145円とドルの価値が1.27倍になっています。資源の多くを輸入に頼っている日本の当然のことながらこの煽りを受け、原材料の高騰から商品価格の上昇に繋がっています。個人だけでなくモノづくりをしている企業にとっても緊急事態です。

目指しているところ

アスタリストでは私自身が勤めたくなるような所謂"良い会社"を目指してきました。(結果として"良い会社"ではなく"ぬるい会社"になってしまった反省点はあるのですがこれはまた別の機会に書きたいと思います)
労働環境の整備や福利厚生の充実はもちろん大切です。それよりも、やはり十分な収入がなければいずれ離職されてしまうと思いますし、変化の激しいIT業界においては中長期で生き残ることが難しくなると思います。私自身は25歳にサラリーマンをしていた時の年収が600万円だったのですが、少なくともこのくらいの水準は目指したいと思っています。

年収をアップした本当の理由

さて本題ですが、アスタリストは決算が9月ということもあり、2022年9月末時点で在籍している全ての社員を対象に年収を20%以上アップさせました。日々自己研鑽をしている姿勢と会社に貢献してくれている結果を評価しただけでなく、当然のことながら円安・物価高も背景にありました。
アスタリストには日本在住の外国籍のエンジニアがいるのですが、そのエンジニアは自国以上に日本に対して魅力を感じているため日本に移住をして生活をしていると思います。ところが、ここまで急激な円安が進んでしまうと収入面で魅力的だった日本の価値が下がってしまい、逆にこれまで安価な労働力とされていた海外の方が賃金が上がる現象が起きてしまいます。更に、コロナ禍でリモートワークが推奨されるようになったため、優秀な方であれば国を選ばず就業が可能となりました。この外国籍のエンジニアがどのように考えているのか確認をしているわけではありませんが、少なくとも会社にとって必要な人材であることは間違いなく、事業や環境だけでなく収入面でも見劣りしない会社にするためには年収アップが必須だったため今回の決断に至りました。つまり円安・物価高も眺めつつ海外との人材獲得競争に勝つための年収アップでもあります。

そもそもベースの年収が低いのでは?

「そんなこと言っても元の年収が低いんじゃないの?」というお声もありそうなので補足をしますと、アスタリストでは賃金テーブルを公開しており、その基準は職種ごとの平均年収としていますので決して低くはないと思っております。少なくとも社会人3年程度であれば同一職種の平均年収を超えるテーブルに乗りますし、更にこのテーブルも物価上昇分を加味して独自の内容にアップデートしていますので、国内企業に対してはある程度競争力がある賃金体系になっていると思います。

さいごに

従業員の給与の原資は「売上および利益」「借入」「資本金」しかなく、このうち従業員が貢献できるのは「売上および利益」のみです。つまり給与を上げたければ「売上および利益」を増やすことに直接的または間接的に関与するしかありません。年収を上げる最も簡単な方法は儲かっている会社に転職することですが、その前に、今いる環境で貢献できることがないかを考えて実行することをやってみることが大切ではないかと思います。順調そうに見えても問答無用にリストラをされる海外のIT企業もありますから、どの環境に行っても活躍できるようエンプロイアビリティを上げることこそが本質だと思います。逃げてばかりいては未来は拓けませんからね。
(過去の自分を振り返りながら自戒を込めて)

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