おもしろ会議室(DIY&キッチン)を作った話
こんにちは。freeeでカスタマーサクセスを担当しているdkim(でぃーきむと発音、@daisukekmr)です。
このエントリーはfreeeのオフィス移転について綴ったnoteマガジンシリーズの第8回目です。
今回は以前のエントリーでもご紹介したおもしろ会議室(以下のエントリー参照)についてご紹介します。前半はDIY会議室、後半はキッチン会議室についてです。
ところで、私が感じているfreeeの特徴として、「真面目にふざける」人が多いというのがあります。
私はそんなところがとても好きなのですが、おもしろ会議室はその企画過程から最終的にできあがった会議室そのものまでが「真面目にふざける」そのものだと感じています。
この記事を通して「freeeって面白い会社だな」と思ってくださる方がいらっしゃればいいなと思い、この文章を書いています。
〜DIY会議室編〜
どんな会議室なの?
DIY会議室は、本格的なものづくりができる設備が揃った会議室です。もちろん会議室の名を冠しているので、会議にも使えるようになっています(6名が座れて人数分の電源、オンラインMTGの設備も完備)。
あくまでも建前は会議室であることがメインですが、のこぎりやドリルで家具を、はんだごてでセンサなどを使ったデバイスを(3Dプリンタもある)、またはミシンで服や布製品を作ったりできます。
背景
今回のオフィス移転では、出社したくなるオフィスにしたいという狙いがありました。
ではどんなオフィスなら出社したくなるか?と考えると、freeer(freeeでは自社で働く人のことをこう呼びます。某検索サービス大手でもG〇〇glerと呼ぶらしいですね)が好きなことで、何らかの理由で家よりオフィスの方がやりやすい体験をデザインすればよいのでは?という結論になりました。
その一つがDIYです。
freeeは自作キーボード部が立ち上がったり、アパレル会社を経営してしまうような人がいたりするDIY好きが集まった会社だったのです。
経緯
「DIY会議室というアイデアがあるけど、プロジェクトオーナーがおらず、やるかどうかは検討中です。」というのが全社総会で話されたときに、とっさに「僕やりますよ」と答えてしまったのが始まりでした。
前職が住宅のリノベーション会社だったことと、その会社でスマートホーム(スマホやスマートスピーカーで家電の操作などができる住宅)事業の立ち上げをしていた経験から、私の身の回りにはDIYをする人がたくさんいました。そのおかげでどんな設備があると使いやすいのかイメージが湧いたし、それによってfreeersが出社したくなると思えたのが理由です。
ただ、一つ問題だったのは私自身が極端に不器用で、全くと言っていいほどDIYをしないことでした。
周りにDIY好きが大勢いるのでどんなものが作れるか、どんなふうにやるのかは目で見てきたのですが、自分ではやらないのでユーザーの気持ちがわかるとは言えません。
そんな状態で良いDIY会議室が作れるはずはありませんので、同時に興味を持っていたメンバー(木工が得意)と相談して社内の電子工作好きを探しました。
また、DIYといえば木工と電子工作以外に何があるか社内に意見を募り、裁縫が挙がったので裁縫のエキスパートを探しました。
ちなみに私は普段お客様がfreeeの製品をうまく使えるようにするのをサポートする「カスタマーサクセス」という仕事をしていますし、他のメンバーもエンジニアやマーケターだったりDIY会議室の設計とは程遠い仕事をしています。
freeeでは本来の業務と直接関係がなくとも面白そうでお客様や会社のためになりそうだと首を突っ込む文化がある気がしていて、そこも私がfreeeを好きな理由の一つです。
やったこと
ヴィジョンを考える
はじめに、どんな人にどんなものを作ってもらいたいか、どんなときにDIY会議室を使ってもらいたいかを考えました。
新たなプロダクトや機能を企画するのと同じように、具体的に使っている様を思い浮かべて、どんな感情をもってもらいたいか、どう考えてどう行動してもらいたいかを考えました。
結果として、ガチ勢だけでなく少しDIYに興味があるfreeersにも、オフィスや自宅などで使えるものを自作してもらいたい。作り方がわからなくても詳しい人に教わりながら作ったり、家ではなかなか用意できない工具や環境でものづくりができるような体験を提供したい。その作品を見た人に自分も作りたいと思ってもらいたい。という会議室そのもののヴィジョンが固まりました。
必要な設備や工具を検討
ヴィジョンが固まっていたので設備や工具のリストアップはかなりスムーズに進みました。ミーティングをすることもなく、各自が必要なものをスプレッドシート上にリストアップするだけで完了です。
少し苦労したのは予算です。あらかじめ決まっていた予算を大幅にオーバーしていましたので、それぞれのメンバーに松竹梅プランを作ってもらい、それぞれのプランでできることできないことを簡単に説明してもらいました。
この過程で、ここまでは削ってもヴィジョンが実現するけど、これは妥協できないね、というラインを引くことができました。
それでも予算を超えていたので、オフィス移転全体を推進しているチームに予算追加の相談を行いました。またその一環で、元々は購入予定だったテーブルとイスをDIYすることでコストダウンし、その分を回してもらうアイデアが木工担当のdaasoeから出ました。
この機転のおかげもあり、無事予算問題は解決し、購入する工具が確定しました。
運用の検討
当初のヴィジョンで、対象ユーザーにガチ勢だけではなく少し興味を持った人も含むことになっていました。そうなると問題になるのは使い方がわからないことです。また、誤った使い方をすれば怪我の危険もあります。
そこで、誰でも迷わず工具のマニュアルが見つけられるように、工具の横にマニュアルへのリンクをQRコード化して印刷したラベルを貼りました。
また、マニュアルだけではどんなときにどんな工具を使えばわからないので、工具の使い方を学びながら実用的なものをDIYできるワークショップも企画することにしました。
さらにこの会議室のユーザーを増やし続ける仕組みとして、作品が全社に共有されるページを社内SNSに設けました。
完成したDIY会議室
余談ですが、途中パーツを1個壊してしまうアクシデントを自宅の3Dプリンタで印刷することで解決していました。
〜キッチン会議室編〜
ここからのキッチン会議室は、事業部でマーケティングを担当しているsueがお届けします!
どんな会議室なの?
キッチン会議室は、その名の通り、台所設備を持つ会議室です。IHコンロとシンクを備え付けたアイランドMTGテーブルを中央に、室内には業務用の冷蔵・冷凍庫、製氷機、大型食洗機、大型オーブン、調理に必要なあらゆる調理器具を取り揃えたユニークな会議室です。
炊き出しでもするんかい!というサイズの大型寸胴鍋から、お菓子作りのための製菓備品(大量のプリン型など)、オシャレなカフェにしか見えないコーヒーカウンターまで揃っています。
背景
キッチン会議室の発案者はDS-san(freee代表の佐々木)。もともと「会社っぽいオフィス」が好きではなく、いかに会社っぽくない楽しくてクリエイティブな空間にできるか?という発想から「キッチンとか…よくない?」とつぶやいたのが、事の発端だそう。
その目論見は当たっており、今やキッチン会議室は連日予約盛況で、日々チームビルディングや各種イベントで、料理や食事に楽しくfreeersの憩いの場として使われているようです。
経緯
ある日突然、新オフィスプロジェクトチームから「sueさん、キッチン詳しいですね?」とお声がけをいただいたのがはじまりでした。私はもともとデザインや建築が好きなのですが、ちょうど最近、建築家と自邸を建てたばかりだったので、設備や設計の経験や知識が活かせそう、面白そうだなと、軽い気持ちで参加を決めたのでした。
とは言え、①意思決定事項がめちゃくちゃ多いのと(水栓器具ひとつでも、数百種類...)、②引越日は決まっていて計画時間はかなり短い、ということから、大きなスペックは早々に決断しないと間に合わないし、けっこう責任重いぞこりゃ…というスタートでした。
そこで、キッチンの顔になるコンロ、シンクアイランドカウンターなどの大型設備は設計者さんの提案を主軸に、自分の判断を中心に進めることにしました。一方で、ゼロから買い揃える膨大な調理器具類は有志メンバーを募って、必要なアイテムやグレードをみんなで決めていきました。
メンバー紹介
sue
全体企画、コア設計・機器選定、オリジナル食器など担当。プライベートでは2男の母
lala-chan
freee社が誇る自炊男子。コア調理器具の選定を担当。包丁研ぎもおまかせあれ
chi-san
元レシピ系サイト運営会社勤務経験があり、オフィスキッチン事情に詳しい
takuma
調理機器、食器、レシピ、すべてにこだわり強めのエンジニア男子。カヌレも焼ける。
やったこと
コンセプトを決める
DIY会議室同様、有志たちが集まって膨大なキッチンツールを選定していくために、まずはこの部屋を誰がどんなふうに使っていくのか、イメージを膨らませてコンセプト決めのディスカッションをしました。そこで決まったテーマが「同じ釜のメシでつながる みんなのキッチン」というものです。
家族のように、同じ食事をみんなで作って囲みながら、気軽にわいわいできる場所をイメージしました。
ここからが大変。キッチンアイテムの洗い出し
みなさんのご自宅の台所には、どんなアイテムがありますか?フライパンだけでも、卵焼き器、、ステーキグリルパン、中華鍋など… 包丁、まな板、お皿やグラス、調理家電もミキサーや電子レンジ、お菓子作りが好きな方は製菓備品もありますよね。これらをいろんな観点で洗い出しつつ、いる・いらない、そしてひとつひとつどこのメーカーのどのアイテムにするか、選んでいきます。その数200品目以上。
「こだわりの鉄フライパンを使ってみたい」「でもメンテナンスみんなできる?」「いいデザインのお椀見つけた!」「あれ、食洗機非対応だ…」「大勢で調理するなら超特大の寸胴鍋欲しいよね!」いろんな観点で決めていきます。予算とにらめっこしながら。笑
有志メンバーたちだけでも、こだわりポイントや、いろんな料理の流儀が知れて、面白くもあり、調整が難航するところもあり、学びの多い時間でした。
こだわりは続く…オリジナルの食器やエプロンも制作
さらに、キッチンで使うエプロン、大皿、小皿、ビアグラス、コーヒーマグは、freeeのつばめロゴをあしらったオリジナル品を特別製作!もうこうなってくるとこだわりが止まりません。 社内のUXデザイナーさんのお力を借り、何度も施策を重ねて(焼き物だと、思うような色味がカンタンに出せない)完成させました! ええ。読者の皆さんもそろそろ気付いていると思いますが、完全に私ものめり込みすぎて、本業に支障をきたしはじめるほど、毎晩このキッチン案件に時間を費やしてました笑 (freeeの価値基準である「理想ドリブン」「Hack Everything」を体現しまくっているんです) 真剣に取り組んでいると、どこからともなく「こんなんどう?」とfreeersからアイデアが湧いてきて、やることが雪だるま式に増えていきました。笑
完成したキッチン会議室
運用フェーズでも楽しさhack
こうして完成したキッチン会議室ですが、毎日「キレイを保つ」のはカンタンではなく、定期的なお掃除メンテナンスもやっています。こちらも新たな有志メンバーが月2回ほど集まって、収納位置を戻したり、オーブンやシンクのお掃除、リネン類の洗濯などをしています。
でも、真面目に掃除するだけではつまらない!ということで、毎回メンバーで楽しい料理企画ランチ(デザート付き!)をセットにして楽しみながらやっています。
みんなでわいわい掃除しながら、お昼ごはんを作って食べながら、「この皿はここに収納したほうが便利ね」「この鍋あまり使われないね」「この消耗品減ってるね」など、いつも業務で関わることがないメンバーたちが、アイデアを持ち寄って運営しています。
まさに当初コンセプトを決めた、freeersみんなが「同じ釜の飯でつながる」という体験が、偶発的にこのキッチンから生まれていると感じています。 このキッチン会議室から生まれたちょっとしたアイデアの種が、freeeのプロダクトにも何らかの形で反映されていくのかな~と想像するととてもワクワクします!
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