Jefferson Airplane / Surrealistic Pillow
2004年6月10日に他のサイトへ掲載した原稿を加筆修正しました。==================================
ドアーズのファースト・アルバムと共に1967年のマジック・サマーを代表するアルバムの一枚が本作の『Surrealistic Pillow / シュールリアリスティック・ピロー』。直訳すれば ”超現実的枕”。はて、これには隠された意味があるのだろうか?
サン・フランシスコを根城に活躍するジェファーソン・エアプレインは、グレイトフル・デッドやクイックシルバー・メッセンジャー・サービスと共にサイケデリック・ロックの旗手だった。
大ヒットの《あなただけを / Somebody to Love》や「不思議の国のアリス」に登場する擬人化された白ウサギをモチーフにした《ホワイト・ラビット / White Rabbit》など、当時のサイケ感覚たっぷりの曲もいいが、ヨーマ・コウコネンのアコースティック・ギター・ソロの《Embryonic Journey》も素晴らしい。うねるジャック・キャサディのベースもなかなかいいぞ。
当初は分かりやすい曲作りとマーティ・バリン(♂)とグレイス・スリック(♀)のボーカルハーモニーが売りだったが、その後は徐々にポール・カ ントナーの影響力が増し、ジェファーソン・エアプレインはかなり政治色の強いバンドになりる。
そしてライブが大好きなバンド小僧的ヨーマ・コウコネンとジャック・キャサディはバンドから離れ、アコースティック・セットによるフォーク・ブルースを中心に演奏する Hot Tuna / ホット・ツナを結成する。
そんなこんなでバンド名もジェファーソン・スターシップに変更したり、時代に迎合する変てこなバンドになってしまった。
ジェファーソンの代表作は本作とフィルモアでのライブ版で決まりだ。
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