Carole King / Tapestry
2004年5月10日に他のサイトへ掲載した原稿を加筆修正しました。==================================
シンガー=ソング・ライター(SSW)全盛時代の代表的お姉さんがキャロル・キングだ。
キャロル・キングはソロ活動以前にソングライターとしてジェリー・ゴフィンと黄金コンビを築き、数々のヒットを飛ばしていた。62年、二人の家のお手伝いさんだった女の子、リトル・エヴァが歌った《The Loco-motion》は大ヒットする。
その後、キャロル・キングはジェリー・ゴフィンと別れ、自らミュージシャンとして活動することを決意する。つまり彼女は一人立ちした訳だ。
デビュー以前にたっぷりと実績を築いていた彼女の実力は申し分無し。そしてキャロル・キングは70年代前半を代表するアルバムとなる大ヒット作、『Tapestry』をリリースする。
『Tapestry』は全米アルバム・チャートで15週連続ナンバー1、さらに302週(つまり約6年間)に渡ってチャートにとどまり続けた。まさに超ベスト・セラー・アルバムだ。
喧騒の60年代が終わり、世界と自分との関係に疲れ、癒しを求めていたあの頃。自分が世界から離れているように感じていたあの頃。そして自分にとって何が、誰が大切なのか判らなかったあの頃...
あまり感情移入せず、ピアノとシンプルなバック・バンドで都会人の孤独感を語りかけるように歌い上げるキャロル姉さん、あなたは本当に70年代の人ですね。
だからキャロル姉さんが歌う《You've Got A Friend》は心に、身体に、沁みました。