Deep Purple / Deep Purple In Rock
2004年5月20日に他のサイトへ掲載した原稿を加筆修正しました。==================================
1970年、初秋の頃、中学3年生の私はアルバム最初の曲《Speed King》を初めてラジオで聴いた。
その時には本当にびっくりした。ぶっ倒れて後ろに2~3回転がるほど、それはショッキングなサウンドだった。
こんなにハードで、ノイジーで、スピーディーなロックがあるとは...
これはブルースから脱却した、まったく新しいタイプのハードロックを提示したアルバムだ。
バンド名 “深い紫” のように、ディープ・パープルは一時期プログレ風の音作りをしていた。キーボード担当のジョン・ロードの提案でクラシックのオーケストラと共演したアルバムなんかも作って、一応そこそこの成功を収めていた。
しかし初期のヒット、《ハッシュ》の成功が忘れられず、金をたっぷり稼ぎたかったのか、プログレ路線に嫌気がさしたのか、それとも時代の求める音を正確に読み取ったのか、その辺りの理由はよく判らんが、リードギター担当のリッチー・ブラックモアがハードロック路線のアルバムを作ることを提案し、名作『Deep Purple In Rock / ディープ・パープル・イン・ロック』が生まれた。
ディープ・パープルはこのアルバムを境に、突然変異的に何かに吹っ切れ、疾走感溢れるハードなロックをガンガン演奏しはじめ、大人気を集めるようになった。
リッチー・プラックモアの引っ掻き、のたうちまわるギターワークはたまらん。
And More...
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?