自分で決める
一週間前から、今日子どもたちと一緒にバスケをしようと決めていた。
膝が腫れるようになって1年。久しぶりのバスケだ。
バスケが終わった今、低周波治療器を当てながらこれを書いている。
NBAのプレーオフも佳境に入り、すきま時間を見つけてはスマホで試合を見ている。
カリーやテイタムのプレーに酔いしれているが、バスケをしようなどとは微塵も思わない。
膝が腫れるのが分かっているのにバスケをするほどもう若くはない。
でも、今日はバスケをしなくてはいけなかった。
正確に言えば、バスケ以外にできることがなかった。
1年生の時から僕のところに来ている子が少年団に入るという。
理由を聞くと間髪入れずに「〇〇ちゃんが上手なのを見て、入りたいと思った」と返ってきた。
〇〇ちゃんは僕のところから少年団に入り、今でも練習に来てくれている子だ。
理由を聞いて安心した。
自分の意思で決めたようなので、多少苦しいことがあっても頑張れるだろう。
僕がやっているのは少年団でもクラブでもない。
週に1回、1時間程度バスケをするだけだ。
これを始めた当時は低学年しかいなかったが、正直、1年生にバスケは厳しいかな?と感じていた。
なにせシュートがリングに届かない。
4号球というものが存在することを知った時はずいぶんとテンションが上がったものだ。
なんとか1年間活動を続けて、2年目を迎えることになった。
この時入ってきた1年生は、1年生でもバスケができることを僕に教えてくれた。
毎年ためらうことなく、1年生を募集できるのは彼らのおかけだ。
今回少年団に入る子がその中にいたことは言うまでもない。
いずれ僕のところを出ていくのだろうと思っていたが、その時がやってきた。
なぜか分からないが「一緒にバスケをしなくては」と思った。
そう思った理由はいまだによく分からない。
1年振りのバスケは散々だった。
スリーポイントは全部外し、レッグスルーをするとボールが脚に当たってしまう。
それでも何度かマッチアップした時は、成長が直に感じられて嬉しかった。
これを書いている今も晴れやかな気持ちでいる。
バスケをして正解だったようだ。
あの小さかった子が自分で決断できるまで成長したことに驚く。
直接プレーを見る機会が減り寂しいが、彼の決断を尊重し、応援していきたい。