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顧客体験デザインの重要性
Webサイトを訪れたユーザーにどのような顧客体験を提供し、期待行動や成果につなげていくか?
このような意識を持って情報発信に取り組んでいる企業とそうでない企業とのデジタル空間上における競争力の差は今後数年間でかなり開いていくと感じています。
特にWebサイトをデジタル接客・デジタル営業のツールとして捉えている企業では、“リアルと同じサービスをデジタル上でも提供する”という意識の元、Webサイトの顧客体験デザインを行っています。
具体的には、ユーザーの知識レベルや関心事、購買段階を意識したコンテンツ・機能が提供され、Webサイトを訪れたユーザーが目的の情報にすぐに辿りつける情報設計や導線設計がされています。
例えば、制御機器や計測機器などを取り扱う大手メーカーのキーエンスでは、単体プロセス・単体サイトの視点ではなく、購買プロセス全体・サイト群(企業が保有する複数のサイトを総称してサイト群と呼ぶ)視点でサービスをどう提供するかを考えています。
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キーエンスでは、潜在顧客との接点づくりとして基礎知識コンテンツを提供する情報サイトを運営しています。ここでキーエンスを知らない潜在顧客に有益な情報を提供してまずはキーエンスを知ってもらう認知・啓蒙から取り組んでいます。
キーエンスを知った潜在顧客は、購買検討プロセスに入ると見込顧客としてキーエンスの本体サイトを訪れるようになりますが、ユーザーの知識レベルや関心事には当然ながらバラツキがあります。
こういったケースを想定して、知識レベルの低いユーザー向けには直感的に目的の製品が選択できる選定ツールへ、知識レベルの高いユーザー向けには詳しい情報を絞り込み検索で得られるツールへ誘導するなどの工夫を行っています。
また、サイトを訪れたユーザーが何らかの引合行動もしくはそれに準ずるような行動につながるようなパーソナライズやレコメンドも行っていて、“24時間365日働く営業マン”としてWebサイトを活用していることが感じ取れます。
このような顧客体験デザインを重視してWebサイトを運営しているBtoB企業では既に売上貢献につながる成果が出ています。
顧客接点のデジタル化を推し進めて新たな価値提供に取り組んでいる企業と顧客接点のデジタル化を軽視し、従来のレガシープロセス/組織から脱却しない企業との間では徐々にデジタル空間上での競争力の差がつき始め、あと5年もすれば大きな格差となって顕在化するのではないかと考えています。
#顧客体験デザインの重要性 #製造業デジタルコミュニケーション