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部下も自分も成長する仕事の任せ方

「部下の業務熟達度に応じてどのようにサポートの仕方を使い分けるか?」先日、栫正人さん(@LLC_kakoi)主催の「起業のための萬相談室」で対談した際に話題になったテーマです。

「わたしの場合は部下の業務熟達度に応じて4つの段階に分けている」、という話に興味をもってご質問いただいたので、改めてどのようなステップで部下のサポートの仕方を変えているかを整理してみました。

第一段階は「具体的な指示」を行うレベルです。例えば打合せ資料の作成を部下に依頼する場合、資料構成を提示して何をどのようなレベル感でいつまでにまとめるか具体的な指示出しをし、複数回の資料レビューを経て資料作成の完了までをサポートします。

この段階では、10枚で構成する資料であれば各ページの構成要素は概ねこちらで提示してそのフレームに沿って内容を埋めてもらうようなイメージです。

部下と考え方・進め方のイメージにギャップがあるため、一定水準の品質のものを期限までに確実に完成させるために、このようなやり方をしています。

第二段階は「最低限の指示」を行うレベルです。この段階では資料を作成する上での考え方や作業の進め方を参考資料を提示しながら指示を行い、最低限のレビューで資料を仕上げるイメージです。

第一段階よりも部下が自ら考えて資料づくりをする形にしつつ、成果物の品質レベルがこちらの想定とギャップが少なくなるように参考資料を提示しています。また、レビュー回数は必要最低限に抑えて資料化をしてもらい、お客さまに説明した際に多少の突っ込みを受けることも想定したフィードバックに留めておきます。

その方が部下がより“自分事”として受け止め、早い成長につながるためです。また、この段階くらいから成果物の品質と作業時間がその職階で提供すべき価値とギャップがないように意識をしながら指示出しをしています。

第三段階は「方向性の指示」を行うレベルです。この段階では部下自らの考え方・進め方に基づいてお客さまが価値を感じていただける品質水準で成果物が作成できる様、初期段階で考え方・進め方のアドバイスを行い、要所で口頭アドバイスを行うイメージです。

ポイントとしては“口は出すが手は出さない”こと。この段階では部下が作成した資料に自らが手を入れることはせずに口答アドバイスで完結させることを心がけています。

最終の第四段階は「完全に任せる」レベルです。この段階では部下の求めに応じてアドバイスはしますが、原則として部下の考え方・進め方を信頼してすべて任せます。

信頼してすべてを任せますが、もし何かあれば最終責任は負うことを前提としています。自身がラストマン(=最終責任者)の立場に立って懸念要素があればこちらから働きかけをして懸念要素を払拭するようにしています。

案件難易度や事業への影響度に応じて多少のアレンジは加えていますが、わたしの場合は基本的にこの4段階のいずれかで部下に仕事を任せ、サポートするようにしています。また、部下を次の段階へ引き上げるタイミングを意識しながら使い分けをしています。

部下への任せ方がステップアップしていくことで部下が成長し、自分が本来やるべき仕事により多くの時間を割けるようになることは自身の成長にもつながるからです。

この4つの段階を考える上ではケン・ブランチャードの「1分間マネージャー」や「1分間リーダーシップ」という本がわたしはとても役立ったので、ご興味のある方はこちらも参考にしてみてください。

皆さんも仕事をされる中で「仕事の任せ方」は色々と試行錯誤されていると思います。どのような「仕事の任せ方」をされているのか是非教えてください!

#部下も自分も成長する仕事の任せ方 #信頼されるITコンサルタントへの道

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