Skillnoteを「つくる人」、開発部門の変遷と求める「ひと」
はじめに
SkillnoteVPoEの安藤です。
今回は3年で0名が15名にまで成長したプロダクト開発部門の変遷を「ひと」にフォーカスをあて、振り返ってみました。どのような採用プロセスで組織を拡大させてきたのか、そこで大事にしてきた考え方や実際のフローについて記載します。
現在のプロダクト開発部門の体制
以前「全社目標から考えるプロダクト開発体制」で記載したように、プロダクト開発部門は2023年下半期より4チーム+VPoE室に分かれ、各チームにエンジニアリングマネージャーがアサインされ、それぞれが2〜3名のメンバーを持つ、というヒエラルキー型組織となりました。
スムーズに移行できているかは今後の評価になりますが、この体制を取ることが可能となったのはひとえに採用の結果と言うことができると考えています。
以降採用という観点から、一貫して大事にしていることや、そのときどのような方にジョインいただいたか、振り返りながら記載していきます。
採用プロセスの変遷
メンバー4名まで(2020年)
2019年、私が入社した当初はエンジニアが自分のみ、全社で社員数7名という規模で、主にエージェント経由での採用を行っていました。(私自身もエージェント経由での入社です。)
2020年にエンジニアが3人ジョイン、2名がエージェント経由、1名がリファラルでした。当時は関係を築けていたエージェント3社程度、および社員紹介のエージェント(社員の知り合いがエージェントに在籍)から紹介いただくことがほとんどで、メディアやスカウトはほぼ利用していませんでした。
理由は自分たちが開発にかける工数を最大化することが必要で、採用にかける工数の捻出ができなかった点が大きいです。(バックオフィス部門も2, 3名で組織全体を何とか回している、という状況でした。)
この当時は、とにかく「一緒に働きたいと思えるエンジニア」を最優先に採用することとしており、入社いただいた方に応じて次に採用するペルソナを変えていこう、くらいの方針でした。
ただし、当時から「UX/UIは非常に重要」と考えていたため、早めにデザインができる方を採用したいと考えていました。幸いにもピッタリと当てはまる方に入社いただき、新しく開発するリニューアルプロダクトを軌道に乗せることができました。
採用プロセスとしては1次面接(VPoE)、対面での最終面接(山川+GM)の2回であることがほとんどでしたが、全社員数も少なかったため都度流動的に対応していました。
メンバー7名まで(2021年)
2021年4月には、何とかリニューアルしたプロダクトをサービスインすることができました。この頃は4名体制での開発で、全員が開発全般全ての面倒を見る、ソースコードもお互いにレビューし合う状況です。
サービスインしたものの、既存プロダクト(オンプレ込み)の運用・保守やISMS取得など、プロダクトとしても組織としてもやらないといけないことが大量に積まれていました。
2020年同様「一緒に働きたい」と思える方はもちろん、その中でも「QAエンジニア」が不在で、このポジションを優先度高く採用していました。当時は受入テストにあたる業務をCSメンバーに依頼しており、本業に割くべき工数を投下してもらっており心苦しく思いつつもチームの垣根を超えた開発をしていたと言えます。
一方でバックオフィスメンバーも少し増えてきたことから、引き続きエージェントとの関係性を築きつつ、利用するメディアを増やし、メディア内SEOの成果を追求するなど、少しずつ採用の口も広がりました。結果2021年はQAエンジニア1名、バックエンドエンジニア2名がジョインし、1名がメディア経由、2名がエージェント経由でした。
※なお、メディア内SEOはあるメディア内の特定カテゴリーで10位内に入るまでバックオフィスメンバーが成果を出してくれました。
この頃エージェントからの勧めもあって「1回の面接で内定まで決定する」ことも試すなど、採用プロセス自体も工夫していました。(結果、1回での意思決定は困難と分かり、すぐに複数回面接に戻したりしていました。)
基本的には1次面接(VPoE+現場)、最終面接(山川+GM)の2回を中心に、応募する方やルートによってカジュアル面談を挟んだり、最終面接時に他の開発メンバーとの座談会を実施することもありました。
メンバー15名まで(2022年)
開発メンバーが7名になり、QAエンジニアのジョインもあり、充実した組織になってきましたが、不足しているポジションとしてはSRE・インフラ領域となってきました。7名で少しずつ対応している状況でしたが、開発業務をメインにしながらなんとか保守・運用しており、例えば監視が十分にできていない、CI/CDの仕組みが整っておらず、環境を簡単に作り直せない(IaC管理に移行したい)、VPCを分けたい、その他AWSアカウントをセキュリティ高くしていきたいなど、この領域での課題も多く積まれていました。
2022年はエージェントの他、メディアやスカウトの利用がさらに広がり、ありがたいことに多様なルートからの応募もあって8名が採用となりました。1名がSREエンジニア、1名がQAエンジニア、1名がフロントエンドエンジニア、3名がバックエンド中心、2名がジュニア層のエンジニア、といった内訳です。
入社ルートはメディア、リファラル、エージェントと引き続き広い面からのジョインがあった1年でした。
採用プロセスはカジュアル面談(VPoE)、一次面接(EM+現場)、最終面接(山川)、座談会、という型化が進み、全員このプロセスでの採用が決まっています。
一貫して大切にしてきたこと
2020年当初から、とにかく「一緒に働きたいと思える」ことを重視しており必ず代表の山川も最終面接やオファー面談時に話す機会を設け、「面談した全員が一緒に働きたいと言う人だけ」に内定を出してきました。
1名の方に内定を出すまでに、少なくとも3, 4名は面接で話をし、座談会の開催をすることもあるため10名近いメンバーと会う、ということになります。その中で、1名でも「やや違和感がある」という場合は他の全員が首を縦に振っていても(例えば社長がGoと言っていても)お見送りする、という採用基準です。
多くの方とお話してきましたが、結果的にこの基準だったためにジョインする方も、受け入れる方もどちらも全員が入社を楽しみに、入社後も前向きにスタートできる環境になりました。
また、もう1点重要視していたのが「今後組織が拡大する中で、中核を担っていただく」ことを前提としていた点です。
受入側がオンボードにかける工数がほぼ捻出できない状況ということもあり、経験値の高い方を採用してきた点もありますが、その中でもマネジメントに興味がある、チームとして成果を出していくことにやりがいを感じる、といったことを重視しました。
これは面接時、カジュアル面談時から一貫して伝えている内容で、会社の目標として「日本発・世界一のソフトウェア企業になる」ことも考慮に入っています。今後数年間で開発組織としても50名、100名を目指していくことになると考えており、いま在籍している人たちの下に(ジュニアを中心とした)人がついていく、ということを入社前からすり合わせています。
そのため、カジュアル面談時に「その方が大事にしている考え方」「今後描きたいキャリアプラン」を必ず確認させてもらい、そのキャリアをSkillnoteの中で描けそうか?提供していけそうか?ということをその場でお話し、すり合わせることにしています。
例えばSIer出身でプロジェクトマネジメント経験が豊富な方と面談した際、その方の希望として将来的にフルスタックに活躍できるようになっていきたい、そのためエンジニアとして技術を身につけていきたい、という希望を聞きました。
当時の開発組織にはQA機能がなかったこともあり、まずはQAプロセスを構築いただき、落ち着いた段階で開発にも入っていただく短期キャリアを歩むことはどうか?という提案をしたことがあります。
(その方はこの話に非常に興味を持っていただき、結果ジョインしてQA組織の組成を担い、現在はQA業務と開発業務とどちらも実施いただく形で活躍しています。)
まとめ
今後の組織としてはある程度不足ポジションが埋まってきたこと、エンジニアリングマネージャーを複数名が担い、その上で人数が増えてきたこともあり少しずつ分化が進んでいく見込みです。
分化は進みますが、個々人にはフルスタックに活躍する環境を提供し続けていきたいと考えています。
その背景として、私が考える強いエンジニアは2つ以上の武器を持っていること、という点があります。
例えばバックエンドだけではなくインフラもできる、デザインだけではなくフロントエンドもできる、といった形です。そのため、1人がカバーする領域が広くなり必然的にフルスタックな活躍になっていくという考え方です。
これが根本的な考え方にあるため、仮に組織が分化したとしても人材を流動させるといった形でルール整備していくことになります。
2024年は、世界一のソフトウェア企業に向けて事業をさらに加速していく必要があります。それに見合った開発ができるよう、新機能やマルチプロダクト化、増える資産を守る保守、これらを高速に運用できる体制の整備など、多くのことをこなしていく必要があります。
採用面にも引き続き力を入れる必要があり、各チームへのメンバー増員を中心とした計画を立てています。そのためにもオンボーディングの整備をさらに進めつつVPoE、EMを中心として採用工数を2023年よりも多く投下するなど人にかける時間を増やしていきます。
採用プロセスについては、基本は型化したプロセスを基に、応募いただいた方に応じて柔軟に対応する部分を持って、お互いが納得感を持ち入社いただくことを継続していきたいと考えています。
今後の組織についてもっと突っ込んで聞いてみたいなど、興味を持っていただけた方、カジュアル面談を随時受け付けていますので、是非気軽にお話にきてください!
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