オタクの地域格差とバーチャルの可能性について~人は物理の壁を越えられるか?~
1.地方民の嘆き
先日このツイートがバズっていました。
私も限られた金をやりくして遠征している地方民なので気持ちはよくわかります。今回は今VTuberの沼にハマっている私がバーチャルによる地域格差解消の可能性を考えました。
2.バーチャルは地方格差をなくせるか?
バーチャルは地域格差解消の福音たりえるか?と言われると、期待はしているがまだまだ理想には遠い、というのが私の認識です。
ここで言うバーチャルとは広い意味で、VTuberだけでなくバーチャルリアリティ関係の技術全般を含みます。
まずバーチャルによって地域格差が改善したと感じる点を挙げます。
・clusterをはじめオンラインでのVTuberイベント
・物販のオンライン販売
・配信サービスの増加
・バーチャル握手会、撮影会の開催
このあたりのイベントやサービスはネットにつながっていれば、全世界どこにいても同じサービスを受けられます。
ときのそらさんが1stアルバム「Dreaming!」の発売記念にバーチャルトーク&撮影会を開催したのは記憶に新しいですね。
オンラインで1対1でVTuberと会話できるイベントというのは、今後も増えて欲しいと思います。
次に依然として残る地域格差を挙げます。
・VTuberの配信がないリアルイベント
・イベントの配信があっても現地のみの映像や限定グッズの存在
・イベント後のオフ会
イベントを全部配信するべきか否かについては、マネタイズの問題もあるため、消費者としては望ましくても企業として行うかどうかは別問題になります。
また、配信で見るライブと現場で見るライブは同じか?という議論もあります。個人的には、配信は現場でのライブほど五感すべてで感じることはできないと「今は」考えています。
オフ会についてはVRCなどで交流会もあり、こちらも技術の発展でオンラインのコミュニケーションの幅も広がります。
今は技術の過渡期だと思うので、いつかバーチャルリアリティはリアルの体験に追いつくと思います、時間はかかるでしょうが。
私のスタンスは、アムロ・レイの言葉を借りるなら「貴様ほど急ぎすぎもしなければ、人類に絶望もしちゃいない!」という感じです。
3.バーチャルの未来予想
これからバーチャルはどうなっていくのか。
それを示唆する例として、先日響木アオさんがGoogleマップでデートという配信を行いました。
この試みは「今は」Googleマップを見てるだけじゃん、で終わるのですが、将来的に進化したVR技術で全世界どこへでも推しと旅行ができる可能性を秘めていると思います。
そんなバーチャルの未来を行く響木アオさんは現在、VTuberとリアルで握手をするためのクラウドファンディングをしています。
記念ライブのみのコースも追加されたので、バーチャルの最先端を走る彼女を見たい人はぜひ支援してみてください。
4.バーチャルとエンタメと嘘について
バーチャル旅行とは少し違いますが、現在はぬいぐるみを観光地に連れて行って写真を撮ってくれるサービスなどもあるそうです。
このサービスもバーチャルと融合させれば、自分の3Dモデルやエイリアスを使って観光地で撮影をしてくれるサービスもそのうち出てくると予想します。
さらに現地で○○を食べた、△△を見てきた、という情報があれば、SNSでそこへ旅行に行ったと投稿することも可能です。
これに対して、本人は現地に行っていないからそれは嘘だ、という意見もあると思います。こういうサービスを利用したことがバレたら、嘘をついたと炎上する人も出るはずです。
しかし今SNSの写真が嘘か本当か、他人が見て嘘と証明できるものでしょうか?
また他人の日記をそこまで厳密に検証する意味とは?
そもそもエンタメは虚構、つまるところ嘘では?
虚構に「※虚構です」と書いてないからダメということ?
それは無粋では?
結局のところ、一番の障害は技術よりも人間の認識、という話かもしれません。人間は愚か。
5.私の理想
地域格差の話題で「どこでもドアが欲しい」という話を聞いたことがあります。
私もどこでもドアがあると便利だとは思いますが、理想としては攻殻機動隊の世界が早く来て欲しいと思います。
どこでもドアで現場に一瞬で移動できたとしても、私は人ゴミが苦手なので。
私が行きたいのは「均一なるマトリクスの裂け目の向こう」です。
もしバーチャルな世界で私のゴーストに出会ったら、その時はよろしくお願いします。
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