てんりとなぎっこの歌~巫てんり1st Single「ココロノオト」に寄せて~
2024年8月11日、巫てんり(以下、てんちゃん)の1st Single「ココロノオト」がリリースされました。当初は2024年2月にリリースする予定だった初めてのオリジナル曲がついにリリースするということで、なぎっこ(てんちゃんのファンの総称)も待ちに待っていたことでしょう。
オリジナル曲お披露目3Dライブで最初に聴いた時のファーストインプレッションは、爽やかで疾走感のあるメロディーの曲で、朝や大切な日に元気が欲しい時に聴きたい曲。そして何度も繰り返し聴くと、「てんりとなぎっこの歌」だな、という感想が沸き上がってきました。
てんちゃんがいつも配信をする22時(てんの時間)が歌詞に入っていたり、「未来図」という言葉から、みんなで決めた「武道館でみんなで肩組む」という夢を連想したり、なぎっことしての思い出が溢れてくる歌詞でした。
活動に対する楽しい気持ちと、それだけではなく悲しい記憶も歌っているのも、「好き」をストレートに伝えてくるところや、その想いを歌に乗せて届ける所も、てんちゃんらしさに満ちています。「大好きだよ」と、特大のラブレターを受け取った気分で、思わず赤面するレベルです。
歌詞の最後が「連れてくよ」で締められている所は、みんなに格好良い姿を見せたいと何度も口にしている彼女の、自分がみんなを引っ張っていくという宣誓にも聞こえました。
歌詞以外にも、音作りにもてんちゃんらしい遊び心があふれています。キーボードのカタカタ音、グラスに炭酸を注ぐ音、ノートで鉛筆に文字を書く音など、耳に心地よい音が入っていました。巫てんりOFFICIAL DISCORDサーバのボイスチャットでなぎっこから募集した音を採用したということで、こういう所も「てんりとなぎっこの歌」だと思います。「おーおー」というコーラスやクラップ音も入っていて、これはぜひリアルライブで「ココロノオト」を歌う時には、なぎっこ全員でコールしたいところです。
私は「ココロノオト」が最初のオリジナル曲で良かったと思いました。てんちゃんの活動に対する想いや、これまでの思い出、なぎっこへの気持ちがたくさん込められた曲だから。これから一緒に歩んでいく僕たちにふさわしいオリジナル曲でした。きっとこの曲はてんちゃんが活動を続けていく中で色んな場所で歌われて育っていくことでしょう。活動2周年、3周年になった時に、てんちゃんが歌うココロノオトを聴いて、今とは違った感想を抱くのも楽しみです。
最後に、てんちゃんへ。オリジナル曲リリースおめでとうございます。この曲を最初の曲にしてくれてありがとうございます。あなたのココロノオトがたくさんの人に届くように、これからも応援しています。
ここまでは「ココロノオト」の総体としての感想でした。ここからは歌詞を読み解いていきます。
てんちゃんがYouTube配信を始める時間は22時から多く「てんの時間」と呼ばれています。「あの場所」とはYouTube配信の事と解釈できます。「ワンクリック」というのは配信開始のボタン、「今日は何を話そう?」は配信が楽しみな様子を表しています。
てんちゃんはいつも活動でやりたい事が多すぎて時間がないと困っています。それをノートに書いていくことで、やりたいことリストが未来図になったとも解釈できます。しかし配信でなぎっこと一緒に「武道館でみんなで肩組む」という夢を決めた経緯を考えると、みんなとの作戦会議で決めたやりたい事や、目標が未来図になったと解釈した方が、より物語性が増すと思います。
「この部屋」とは、この曲を作っているてんちゃんの部屋、「このココロノオト」とは、活動を初めて抱いた彼女の感情を表現していると思います。またココロノオトを心の音、つまり心音と読み替えれば、心臓の鼓動の音とも解釈可能です。キミと出逢ったことで高まる心音は、期待や緊張が原因かもしれません。
ここの「音」が何を指すのかは解釈が別れそうですが、私はてんちゃんの歌声と、なぎっこの歓声のように感じました。未来への予感や期待に膨らむ心音を表現しているようにも。「一分一秒」や「この瞬間」という言葉は、毎秒みんなの楽しい音が鳴り響いている、それだけ楽しいの密度が高いという事かも知れません。「色とりどりの音色に変えていこう」は、この「ココロノオト」のように、活動を通じたインプットやみんなとの思い出を、歌にしていきたいという事かしら。
「ねぇ、隣にいてくれますか?」は、てんちゃんからの素直な問いに感じました(多くの人がYESと答えてくれますように)。「まだ未完成な僕だけど」は、てんちゃんが配信中に噛んだりPONをする姿を連想しました。てんちゃんはそんな自分を指して未完成と表したのかと思います。「キミと奏でたい音がある」は、一緒に歩んで欲しいという、なぎっこへの誘いですね。
「手のなる方へ」は「目隠し鬼の歌」の「鬼さんこちら 手の鳴るほうへ」からの引用かと。ここでは賑やかな楽しそうな方へ、とも、目隠し鬼のように先の見えない未知の方へ、とも取れます。そちらに進んだら、悲しい事も嬉しい事も経験したけど、てんちゃんとなぎっこが一緒なら悲しみは半分に、喜びは倍になる、という事ですね。
ここはもう説明不要なくらいストレートな歌詞ですね。てんちゃんが歌にたくさんの気持ちを込めて届けているのが伝わります。
ここは「武道館でみんなで肩組む」という夢を表現してるかと。「僕らだけのココロノオト」は、「心の音」とも楽曲名としての「ココロノオト」とも解釈できます。掛言葉かもしれません。またここだけ「君」が漢字になっていて、他の「キミ」と異なるのは、みんなで決めた夢だからこその特別感を感じます。
1番のサビと近い歌詞ですが、2番の方がより未来を目指しているようにも、未来に期待を膨らませているように感じます。
こちらも「隣にいてくれますか?」と同じくらいストレートな愛情表現です。ここは文字通り受け取るのが粋でしょう。
「まだ一緒にいてくれるなら」という歌詞の「まだ」の2文字に、この1年の彼女の悲喜こもごもが詰まってる気がします。今まで一緒にいてくれた人でも、ある日去ってしまうこともあります。いつでも気軽に帰って来れる居場所を作りたいという、てんちゃんの言葉を思い出しました。そして最後にはみんなを引っ張っていくという前向きな決意表明で締められます。
ここまで歌詞を解体して行間を読んできましたが、歌詞の解釈は人それぞれ、正解はありません。なぎっこじゃない人が聞けば、私とはまったく違う解釈になると思います。ぜひ皆さんの解釈も聞かせてください。
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